── 『税金返せ!』刊行に寄せて ──
官僚の取材を始めて以来、頭を掠める疑問がありました。なぜ官僚社会は変わらないのだろう。これだけ繰り返しメディアで厳しい批判にさらされながら、いっこうに変わらないのはなぜなのだろうと。
結局は、国民が外圧になれなかったから、官僚たちも変わらなかったのです。では、それはなぜなのでしょうか。
私は、日本人がその事実を、受け入れてきたからだと思っています。もちろん、一過性の怒りはあったのでしょうが、現状を変えるべく行動を起こす者が圧倒的に少ない。大半の人は喉下をすぎれば忘れてしまうのです。
「当たり前のこと」については疑わない、自分で考えないというのが日本人の特質です。官僚が悪く、利己的なのも当たり前、それは変えられないと思い込んでいます。その思い込みこそが、悪しき官僚社会を守ってきた元凶ではないでしょうか。
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| 玉川 徹 氏 |
私は、テレビの世界に入って15年になります。今までに、何人もの官僚たちとカメラを前にしてやりあって来ました。テーマは違えども、国民の一般感覚からすれば、どの問題も腹立たしいことばかり、官僚たちの巧妙な仕掛けを暴くための戦いでした。その過程で、いつからか、私は疑い深くなりました。多くの日本人と同じく、思考停止していたのではないかと思うようになったのです。
ただ与えられた仕事をこなして、会社でいい評価を得ることが最良の人生なのだろうか。会社はいつまでも安泰なのか。もし会社がなくなったとき、私は独りで生きていけるだろうか。これからも、この国で「普通に」生きていていいのだろうか……。
私は何かを始めなければいけないと考えました。そして、『税金返せ!』を書くことを決意しました。この本によって何かが変わるのか、今の私には分かりません。しかし、どんなに小さな石でも、池に落とせば波紋が広がるように、私の人生にも変化が起きる気がしています。
本書を読んでいただいた皆様にも、変化が起きるかもしれません。たとえ波は小さくても、集まってシンクロすればやがて大きな波になるかもしれない、そんな変化が起きたとしたら……。そう願わずにはいられません。
本書には、嘘をつき、ごまかし、やがて論理破綻に至る官僚たちの姿が収められています。それらはみな、彼らと膝突き合せ、口角泡を飛ばし、ぎりぎりまで追い込んだ上で現れた彼らの真実です。テレビでは伝え切れなかったすべてを、本書で明らかにできればと思います。読み進みながら、立腹し、哀しみ、やがて思わずニヤッとしていただけたら幸いです。
書名: 税金返せ!
著者:玉川 徹
出版:新潮社/税込価格:1365円(本体1300円)

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■昔から落合信彦氏も著作などで、官僚を斬って斬ってくれています。しかし斬り捨てることができません。
斬っても斬っても斬れないもの。それは。
…そんなものなんでしょうか?
貴著の主旨には喝采を送ります。読んでみたいとも思います。しかしペンでは斬れぬのですよ。彼奴ら目は。残念。鉄面皮は斬れぬペン、斬り。
(豚骨大魔王:42歳:無職の自営業)
■官僚のやっていることに、不合理、非効率なことが多い。民間会社であれば、会社がつぶれるという危険がありますが、官僚のやっていることには、そんな痛みがないから、変わらないのでしょう。不合理、非効率なことを指摘しても、「決まっていること」と受け付けません。
これからは、そんなとき、いつだれが、どのように対応したかを記録して、どんどん公表したら、責任者がハッキリするでしょう。そうしなければ、変わっていかないと思います。
(當山 宣道:68歳)
■公聴会などでよく耳にする主催者官僚の挨拶言葉に「忌憚のないご意見を云々・・・」と言うのがある。この「忌憚」という言葉の本来の意味は、いうまでもないが、「時の権力に憚ること」である。つまり「官僚」は自らを権力者または権力者の側の者である、と認識しているわけだから、下々の者は権力者に憚るべし、言っているようなものだ。
与党政治家がそれを存分に利用して甘い汁に群がっている限り、また、利権を手にする業界が連携している限り、世の中は変らないと思う。それを変えるには選挙でまず議員を変えることだろう。
(恕:59歳:技術コンサルタント)