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専門家に学会発表してもらえるレベルの商品を作ろう

そもそもアイフィールの開発時にも、眼科医に相談に行きました。

「目を温めることで、なにか目にとってよい効用がないでしょうか」とドライアイを専門とする眼科医の方々へ、意見を聞きに行ったのです。専門家の先生方も、「確かに蒸しタオルを目に当てると、気持ちいい。気持ちいいということは、何か、目にとっていい作用があるからだろう」と言われました。

花王の場合、商品開発には何らかの「裏付け」となるデータを求めます。専門家に学会発表してもらえるレベルの裏付けがある効用のある商品を作ろう、と考えています。「眼科の専門医からも、研究の価値はあるとお墨付きをもらっている」と社内で訴えたところ、改めて、相当な額の研究開発予算を付けてもらえることになったのです。

一度、市場に出して失敗した商品企画が復活するということ自体、極めて異例です。実際に社内では、「これ一度出してダメだったやつだよね」等々、否定的な意見を随分、言われました。ダメだったのは合弁解消のせいで、商品自体のせいではない。でも「事業として一度失敗した」というレッテルを貼られてしまうと、色眼鏡で見られてしまいます。

やるしかない、という状況になりました。2002年でした。

(次週に続く)

長田 美穂

1967年奈良県生まれ。東京外国語大学中国語学科卒。全国紙記者を経て99年2月よりフリーに。

著書に、時代を代表する商品を素材に消費社会論を展開した「ヒット力」(日経BP社)とその新装改訂文庫版「売れる理由」(小学館文庫)、現代の少女の心の病をテーマにした「問題少女」(PHP研究所)、昭和のアイドル史を写真と共に綴った「アグネス・ラムのいた時代」(共著、中央公論新社)がある。月刊誌、週刊誌に寄稿多数。

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