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このエンジンを開発するにあたって、私は心に決めていたことがあります。「どうせなら世界一のエンジンをつくろう」とね。そうしてでき上がったエンジンは、乾燥重量3.8kgに対して10馬力を発生させる、とても効率のいいものでした。現在でもこれを超えるエンジンはそうは存在しないはずです。

どれくらいの性能か、分かりやすい例で説明しましょう。私はこのエンジンを背負って自転車に乗り、プロペラを回してみたことがあるんです。自転車はあっという間に時速100kmぐらいに達しましたよ。伴走していた車が追いつけないほどでした。つまりそれくらいの性能。このエンジンは現在、ハンググライダーやパラグライダー、模型の飛行機・ヘリコプターなど、主として趣味用途で用いられています。

この時、開発したエンジンがこれ。重量3.8kgに対して10馬力を発生させる。『GEN H-4』は、このエンジンを4基搭載することで人を乗せて飛ぶ

ラジコン農業用ヘリ生産にビジネスチャンスを見出す

新開発のエンジンは、おかげさまでまずまず順調に売れました。その意味では「目論み通り」だったのだけれど、でも模型業界だって実はそんなに大きなパイでもないでしょ(笑)。私は「せっかく高性能なエンジンができたのだから、販路をもっと広げたい」と考えたんですね。そこでこのエンジンを転用できる分野を新たに探し始めたのです。1990年のことだったと思います。

そこで思いついたのが、農業用途への転用でした。あなた、ご存知ないかな。今、一部の農家では、作業の省力化のためにラジコンのヘリコプターを使って種を播いたり、肥料をやったりしているところがあるんですよ。

農業用ヘリコプターは種や肥料を積んで飛ぶべくパワーも大きくしなくてはならないし、専用のロボットアームやPCを組み込む必要もある。つまり趣味用の模型ヘリに比べると値段がすごく高くなるんです。だいたい1機1000万円近くする。ベンツの高級車にも匹敵するラジコンです。まあ、そう簡単には買えるものではありませんわな。

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