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山本化学工業 競泳水着用素材「バイオラバースイム」(1) 五輪水着騒動で注目されたナニワの素材メーカー

(聞き手:長田 美穂=フリーライター)

 まもなく始まる北京五輪。英スピード社製水着「レーザー・レーサー」を日本人選手が着用するかどうかで大もめした騒動は、あらためて、水着開発に注がれる先進技術が、選手の実力をも左右するほど高度化している現実を世に知らしめた。

 騒動時、「知られざる日本メーカー」として繰り返しテレビで紹介された人物がいた。山本化学工業(大阪市生野区)の山本富造社長だ。

 同社の水着素材「バイオラバースイム」を使って水着を作れば、レーザー・レーサーに負けないはずだと訴える山本社長の姿を記憶にとどめる人は少なくないだろう。

 山本化学工業の素材は、屋内の競泳水着でこそまだ知られていない。しかしサーフィンやトライアスロン、屋外の水泳競技であるオープンウォータースイミング用の水着では、山本化学工業製素材の水着が市場の9割超を占めている。山本化学工業とはどんな会社なのか。北京五輪騒動の内幕と併せて、山本富造社長に聞いた。

摩擦抵抗値がきわめて小さい「バイオラバースイム」を使って作った競泳用水着と山本富造社長

残念ですが、北京五輪では当社素材を使った日本製の水着は使われません。日本メーカー3社(ミズノ、アシックス、デサント)には、かねて素材の提供を申し出ていました。ただ3社とも、「それはウチだけに提供するのか? そうであれば検討する」と独占契約にこだわられました。我々はすでに、海外のメーカーとの取引をしています。今更それをやめて、日本メーカーへ独占提供するのは無理な話です。そう伝えると、「では検討の余地はない」とのことでした。

スピード社の問題が起きてから、3社が「スピード社に負けない水着を作る」と改良に取り組んだ時には、アシックス、デサントの2社には我々の素材を一部に使っていただきました。ただ我々の経験から言えば、一部使用では効果はでないんです。

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