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富士フイルム スキンケア「アスタリフト」(1) 写真フィルムで培った技術を化粧品の開発に応用する

2008年6月27日

(聞き手:諏訪 弘=フリーライター)

 富士フイルムは2006年に化粧品分野に参入し、スキンケア化粧品とサプリメントを発売した。「フィルム会社なのに」「化粧品製造販売のノウハウもないのに」といった口さがない業界の思惑をよそに、商品は大好評を博す。

 2007年9月、満を持して新シリーズ「アスタリフト」を発売。これもまた発売直後から話題となり、順調に売り上げを伸ばしていく。当初は通信販売のみに頼っていた販売ルートも、ユーザーの熱心な要望を受けて店頭展開もするようになった。

 一般の消費者にとって富士フイルムといえば、「写真フィルムやデジタルカメラの会社」だ。そんな同社がどうして化粧品を?──これは素朴な疑問だろう。そのあたりの事情を同社ライフサイエンス研究所主任研究員・中村善貞氏に聞いた。

事業構造を変えるために化粧品業界に参入したわけではない

ライフサイエンス研究所主任研究員・中村善貞氏。「開発に当たっては社内の女性にもモニターしてもらった」と語る

当社のスキンケアシリーズ「アスタリフト」の発売は2007年の9月です。おかげさまで評判も良く、売り上げも上々です。発売当時、当社としてはかなり高い売上目標を掲げていましたが、難なくクリアすることができました。「富士フイルムが化粧品事業に参入する」というのはインパクトも大きかったのでしょう、多くのマスコミから取材の申込も頂きました。

ところが取材に来られる皆さんは、「写真フィルムはデジタルカメラに押されて頭打ち。だから多角化を目指して化粧品事業に参入したのだろう」といった予断を持って当社においでになるのですね(笑)。確かに、写真フィルムの売り上げが年々減少しているのは事実です。それが化粧品事業に向かわせたということも、バックボーンの一つとしてあることは否定しません。

しかし、2007年度の当社の総売り上げ2兆8500億円のうち、写真フィルムが占める割合は3%に過ぎないのです。こう言っては写真好きの方には失礼かもしれませんが、もともと3%程度の売り上げが少々減ったからといって、事業規模全体から見れば微々たるもの。当然、それで事業構造を変えようとか異業種に参入しようとかいったことにはなりません。これは最初に強調しておきたいことの一つです。

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