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菅原冷蔵の保冷剤「クールアイスエコ」(1) いかソーメン製造で培った技術で保冷剤を作る

(聞き手:長田 美穂=フリーライター)

来客からの手みやげに入っていた保冷剤を、いつものように捨てようとして、手を止めた。和紙のような不織布の中に、ぽちゃぽちゃと水が入っている。通常の保冷剤ならば、どっしりと重いジェルでできているはず。

よく見てみると、注意書きがある。「環境型保冷剤」。中の水を、手洗い時に除菌水として使ったり、まな板やふきん、シンクの三角コーナー、または薄めて野菜を洗うのにも使えると、書いてある。

菅原冷蔵が開発した保冷剤「クールアイスエコ」(拡大

これは便利ではないか。冷蔵庫の中には、いつか使うだろうと凍結させたまま、何年も放置してある保冷剤がごろごろ、という家庭は少なくないだろう。

「保冷剤クールアイスエコ」の製造元である山形県酒田市の保冷剤メーカー、菅原冷蔵を訪ねてみることにした。

── 東京から上越新幹線で新潟へ、そして特急いなほ号で日本海の海岸を眺めながら2時間。酒田駅から車に乗って訪れた本社工場の外観は、敷地は大きいものの、どこにでもありそうな町の工場だった。

 しかしここ菅原冷蔵は、保冷剤では業界最大手の会社。菅原昌一社長(69)から手渡されたクールアイスエコの納入先リストには、名だたる百貨店、スーパー名が並ぶ──伊勢丹新宿本店、京王百貨店、六本木の東京ミッドタウン内スーパー「プレッセプレミアム」──。筆者の元に「クールアイスエコ」が来たきっかけも、伊勢丹新宿本店で購入した食品に添付されていたからだった。──

菅原冷蔵の菅原 昌一社長

通常の保冷剤の中身はジェルで、アクリル酸エステルという高吸水性ポリマーを使っています。女性の生理用品や、砂漠緑化事業にも使われている素材です。素材の150倍もの重量の水を吸う高機能な素材で、当社も保冷剤製造に参入して以来、ずっと使っています。

しかし欠点がある。捨てる際に、不燃物として分別廃棄しなければなりません。捨てる事へのためらいと、またいつか使うかもとの思いから、どのご家庭も、いくつもの保冷剤を冷蔵庫の中にため込んでいると思うんです。

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