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日本製紙クレシア「クレシア美空圏」(1) 部屋の空気を浄化するティッシュペーパーをつくる

(聞き手:諏訪 弘=フリーライター)

 昨今、ティッシュペーパー・メーカーに商品差別化の動きが目立つ。保湿効果のある高級バルプを使ったもの。箱のデザインに凝ったもの。ティッシュペーパーそのものを特殊な技術で着色したもの……

 そんな中、2007年春に日本製紙クレシアが発売した「クレシア美空圏」はひときわ異彩を放っている。このティッシュペーパーは、外箱に二酸化チタンをコーティング。これによる光触媒の働きで部屋の空気を清浄にするのだ。発売から現在までのおよそ1年で、約40万個が売れている。

 この開発に携わったのが、同社マーケティング部・家庭用品開発グループ主任の林伸匡氏だ。開発の経緯を聞いた。

光の力で有害な有機物を分解する

まずは外箱を見てください。一見、どうということもない普通の箱です。しかしこの表面を「二酸化チタン」という物質で覆っています。二酸化チタンは紫外線に当たると化学反応を起こし、空気中に漂う有害な有機物を水と二酸化炭素に分解します。この反応を「光触媒」と呼びます。「クレシア美空圏」は、この二酸化チタンの光触媒反応を利用して部屋の空気を清浄にするのです。

林伸 匡氏
日本製紙クレシアマーケティング部・家庭用品開発グループ主任。大学では化学を専攻した専門家だ。

「空気清浄」というと、オゾンやらイオンやらが発生する電化製品を連想する人が多いと思います。しかし光触媒には電気が要りません。文字通り「光」だけでいい。だからイメージとしては植物の光合成に近いですね。光は、紫外線を多く含んでいる太陽光が理想ですが、蛍光灯でも大丈夫です。

「光だけでいい」とはいえ、二酸化チタンの清浄力はかなり強力です。6畳程度の部屋なら、「クレシア美空圏」を1箱置けば、数時間程度で空気がきれいになる。こんな小さな箱なのにです。この強力な洗浄力を期待して、ビルや家屋の建材に活用する例も最近は増えているようです。特に、清潔さに気を遣う必要のある病院での利用が多いと聞いています。

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