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中国の巨大市場を狙うプロスポーツチーム

特に中国は、15億の民がひしめく大市場である。文化大革命で根絶された結果、野球に親しむ人は極めて少ないが、2002年に立ち上げられた中国棒球リーグも紆余曲折を経ながら定着し、野球のレベルも上がっている。なにせ、100人に1人でも野球を認知すれば1500万人。これは日本の野球人口に匹敵する人数である。

実際、ほかのスポーツ団体は中国市場をことのほか重視しており、欧州のサッカークラブはこぞって毎夏、中国遠征に出掛けている。プレミアリーグの雄、マンチェスターユナイテッドは中国語のホームページまで作成している。大リーグも北京にオフィスを開設し、市場開拓に本腰を入れる。

既に巨大な中国市場の恩恵に浴している団体も出ている。その最たるものが、プロバスケットボールNBA(National Basketball Association)のヒューストン・ロケッツである。同チームは、今から4年前、中国人選手・姚明を獲得する事に成功した結果、本拠地の体育館のスポンサーがトヨタになったのである。トヨタは地元か、もしくは世界というところにしかスポンサーをしないことで有名である。そのトヨタが、ヒューストンという特に同社に縁深いわけでもない都市の、1チームのスポンサーになるために、総額1億ドル(約115億円)を支払ったのは、姚明を通して中国人にアピールするためにほかならない。事実、そう考えたのはトヨタのみならず、当時、VISAカード、アップル、ナイキなど、世界に冠たる会社がヒューストン・ロケッツに群がったのだ。

グローバル企業が振り向くブランド確立は可能

実際のところ、10年で収入が8倍になったプレミアリーグ(英国)にしても、プロスポーツクラブとして史上初めて年間売上が400億円を突破したレアルマドリード(スペイン)にしても、世界の広告塔としてのブランドを確立したことで成功を勝ち得ている。

日本のプロ野球が残念ながらそうなっていないのは、グローバル企業がずらっと居並ぶ日本の広告主上位20社のうち、プロ野球に積極的な支援をしている会社が1つもないことからも明らかだ。そうした企業の多くは欧州サッカーや米国4大プロスポーツなどで積極的なスポンサー活動を行っている。

それにしても面白いのは、プレミアにしても、レアルにしても、決して世界経済の中心から発したリーグ、チームではないことだ。英国経済は日本の関東地方と同じ規模に過ぎず、スペインは、それよりもさらに小さい。

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