言うは易しだが、行うは難事を極める。なぜなら、現在、日本のプロ野球の総売上は1000億円。大リーグのそれは、6000億円。一球団あたりにしても、日本83億円に対し、あちらは200億円。その差、2.4倍。生半可な差ではない。これをどう埋めるか。
「敵を知り、己を知らば、百戦危うからず」とは「孫子の兵法」の有名な一節だ。実際、ヒントは敵である大リーグにある。
実は、ほんの10年ほど前、大リーグの収益力は日本のプロ野球に満たなかった。1994年夏に始まり翌年4月まで続いた、史上最高232日間のストライキの後遺症も色濃く残り、大リーグビジネスはまさに崩壊寸前だった。そこから、コミッショナーであるバド・シーリッグ(Bud Selig、1998年に就任)いわく「史上最高の時」を迎えた今にいたるまで、一体、何が起こったのか。そこにプロ野球再生のヒントは隠されている。
プロ野球は大リーグから何をどう学ぶべきか。第2回、第3回では、ビジネスの観点から、具体的に問題を指摘するとともに、その解決法を考えます。次回は、12月7日(木)に公開する予定です。
■小林 至氏の主な歩み
1968年 東京都生まれ
1991年 千葉ロッテマリーンズ入団。東大出身のプロ野球選手(史上3人目)として話題を呼ぶも、一軍にはあがれず、3年間の短いプロ生活を終える。野球で食べるのはやっぱり無理だと悟り、勉強しなおそうと渡米。日本で伝え聞いていたのと随分違うアメリカに幻滅しながらも、コロンビア大学で経営学修士号(MBA)を取得し、フロリダで会社勤めをするなど7年間在住
2001年 江戸川大学で教鞭をとる。幅広い評論活動をしつつ、経済、特にスポーツビジネスの研究にいそしみ現在に至る
2005年 福岡ソフトバンクホークス取締役を兼任
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