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例えば、ドコモは、ドコモ自身が発行する「iD」対応のケータイクレジットサービス「DCMX」と「DCMXミニ」(月額限度額などに違い)を携帯電話機にプリインストールして利用者の手間を省いている(携帯のメニュー画面トップにバナーを貼り付けて入会を誘っている)。特に、プリインストールされたDCMXミニはほとんど審査なしで入会できて、毎月1万円の枠をもらえるために人気になっており、1年足らずで150万人の加入者があった。プリインストールは多くの加入者を獲得しやすいため、各キャリアとも熱心だ。auはQUICPayを、ソフトバンクモバイルはQUICPayとEdyをそれぞれ採用、プリインストールしている(一部の機種)。すぐに利用したいなら、ソフトがプリインストールされた決済サービスに入会するのも一つの方法だろう。

実際に、どんな人にどの電子決済サービスが向くのかを考えてみよう。首都圏でJRの利用が多い人にはモバイルSuicaがおすすめである。駅ナカの売店で買い物できるし、駅を出てもファミリーマートやピーコックといったコンビニ、スーパーで利用できるので便利だ。JRに加えて私鉄、地下鉄、バスでも3月18日から利用できるようになったばかり。さらに、タクシーでも3月29日から順次、Suicaが使えるようになる。その利便性に期待が膨らむ。

ドコモの携帯電話利用者で、スーパーでよく買い物をする人には、iDがおすすめだ。2月から首都圏のイオン店舗89カ所でiDが利用できるようになった。かざすだけでクレジットカードによる支払い処理が終わるのでとてもスピーディ。レジで小銭を数える煩わしさがないし、後ろに並ぶ人に迷惑をかけることもない。

決済ツールだけではない、お得な使い方も

おサイフケータイは決済できるだけのツールではない。お得がいろいろある点も見逃せない。最も多くの利用者を集める代表例は、全日空(ANA)カードとEdyの組み合わせだろう。ANAのマイレージ会員になってEdy登録すると、Edyで買い物した場合、200円で1マイル分を貯めることができる。飛行機に乗らなくても毎日の生活の中でマイルが貯められるのだ。また、2007年6月からは、これまでポイントに無縁だったSuicaにも利用に応じてポイントが貯まるようになるので、日本航空(JAL)マイルとの交換や、電子マネーとしてSuicaへのチャージも可能になる。これも楽しみだ。

おサイフケータイ限定のサービスとしては、「トルカ」がある。ドコモの携帯電話が利用できる。トルカは電子カード、クーポンのことで、トルカ内蔵の読取機にタッチすると、その店のクーポンが携帯電話に取り込まれるというもの。ほかにもチラシ、タイムセールのお知らせなど、トルカ利用者に対してメールで広告を配信したりする。

おサイフケータイにした携帯電話を落とす心配や不安はあるが、セキュリティは意外と高い。NTTドコモには「おまかせロック」という機能があって、同社へ連絡すればすぐに携帯電話の機能をロックして、不正な利用を防止してくれる。事前に操作が必要な方法もあるので、各キャリアへ確認してみよう。

この機会に、お手持ちの携帯電話をおサイフケータイにしてみてはいかがだろうか。

岩田 昭男(いわた・あきお)

月刊誌記者を経て、現在、クレジットカード、ソフトウエア、インターネット、携帯電話業界に強いジャーナリストとして活躍中。また、ネット上でもオールアバウトジャパン「クレジットカード」のガイドを務める。著書に『ドコモが銀行を追い抜く日』(PHP研究所)、『電子マネー戦争 Suica一人勝ちの秘密』(中経出版)ほか多数。

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