3000人の校長を学校以外からヘッドハントせよ!
(藤原 和博=杉並区立和田中学校校長)
最終回だから、結論から言おう。
日本の中学教育を変えるには、次の3つの施策を採るしかないと思われる。
(1)中学校1万校のうち3割の3000校に10年間かけて学校以外から校長を迎える。1年間に300人(東京都でせいぜい30人)、旧市区町村に1人ずつの勘定だから、それほど無理はない。「民間校長」というとビジネスマンをイメージするが、NPOや塾の経営者でもいい。文部科学省の官僚や大学の教授でもいい。地域社会が納得できる人材に兼務で経営に当たってもらうのである。
(2)教員から上がる場合は教頭からでなく校長試験一発とし、3年間教頭職を務めたあと2年間学校以外の世界でネットワークを作り、それをお土産に6年目に校長職に就くこととする。ただし、いったん校長になった後、不適格の場合は降格もあり。
(3)全国の中学校区に、中学校の中に拠点を持つ学校支援組織を作り、国と自治体から300万円程度の事務局人件費と、同じく300万円程度、ボランティアの諸活動への謝礼金の予算をつけ、任意団体、NPO、自営業者などにこれを運営させる。1校合計600万円という額は教員1人の人件費、一般管理費のおよそ半分。これで事務局5〜6人が60〜70人のボランティアを機動的に動かす体制がつくれるはずだ。
学校支援組織をスタートアップするためには、和田中の[よのなか]科のようなライフマネジメント教科を大人と子どもがともに学ぶ公開授業として毎週地域に開放することが有効だ。また、土曜日学校(和田中の場合には「土曜寺子屋」)の開設を機に、教師になりたい大学生のボランティアを大量に導入し教員のアシストをさせることも。和田中「地域本部」のケースのように、図書室の運営や学校の豊富な緑の維持管理を委託してしまうことも考えられてよい。
教員上がりの校長の大半はマネジメントが未熟
なぜ、学校以外の世界から校長を大量導入しなければならないかを見てみよう。
マネジメントというのは、調達しうる資源が限られているとき、その資源を上手に組み合わせて目標の達成につなげる、総合的で芸術的な行為を指す。
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