「投資家保護」を本当にうたうなら、「正しい数字を出す」よう規制を強化するだけでは不十分だ。これに加えて、投資家を呼び込む施策が必要だ。
現在、急成長する中東やアジア諸国は、投資資金を世界から呼び込むために、さまざまな施策を打っている。新興国では、上場するための基準が厳しい米株式市場ではなく、ロンドン市場を上場先に選ぶ企業が増加している。金融市場では、上場企業の奪い合いが起きているのだ。このままでは、日本の金融市場は世界から取り残される恐れがある。
投資家は、改めて「見る眼」を磨け
もちろん、J-SOXへの不満を募らせるだけでは意味がない。そんな近視眼的な経営ではいずれ立ち行かなくなる。自社の状況に合わせ、さらには時代の変化に応じて、包括的な取り組みを行なっていかなければならない。
各社各様、企業の風土や文化も違えば、置かれている業界の動向も異なる。優良企業は、「内部統制」が定める業務フローの見直しや効率アップ、リスク管理など、これまでも十分に行なってきたことだろう。それを継続すればよい。内部統制への意識が希薄だった企業は、ここを企業価値向上のチャンスととらえればよい。
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