カネボウ化粧品の奮闘:2年間で、89%の社員の意識と行動が変わった〜カネボウ化粧品 経営監査室 綿野 大助氏
(聞き手:大沢 玲子=フリーライター)
2004年、旧カネボウの粉飾決算を主導した旧経営陣が退任。これを受けて同社から独立したカネボウ化粧品は、産業再生機構の支援下、新しいスタートを切った。カネボウ化粧品の新しいコンプライアンス体制づくりを、産業再生機構に居て支援したのが、前回、紹介したジュリアーニ・コンプライアンス・ジャパンの秋山進氏。いっぽう、カネボウ化粧品側で一線に立ったのが同社経営監査室の綿野大助氏だ。綿野氏は、現場でWeb研修を推進した。
社員全員の意識を、どう高めたのか。新会社として共有すべき価値基準をどうつくり上げたのか。
22項目の行動指針と具体例をハンドブックにまとめる

カネボウ化粧品 経営監査室 綿野 大助氏
カネボウ化粧品が発足したのは2004年の5月。カネボウの一事業本部だったのが独立しました。このため、新しくスタッフ部門をつくりました。コンプライアンス体制も新たにつくり上げる必要がありました。そこで、同年秋に「コンプライアンス委員会」を設置。当時は、旧カネボウの粉飾決算の問題が世間を騒がせていた時期。「しっかりとしたコンプライアンス意識を全社で共有せねば」という意気込みでスタートしました。
まず、コンプライアンスの基本となる22項目の「行動指針」を策定。それぞれの指針の具体例を記載した「コンプライアンス・ハンドブック」も作成しました。ハンドブックは、具体的なケースと正解となる行動基準の解説に重点を置いています。
一般社員向け、商品開発部門向け、店頭に立つビューティカウンセラー向けの3種類を用意しました。一口にコンプライアンスと言っても、職種によって関与するケースが異なります。例えば、「お客さまの立場に立った適正な表示と丁寧な対応を心がけます」という行動指針があります。商品開発者とビューティカウンセラーでは、指針は同じでも、現場での対応方法は異なります。
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