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宇宙用原子炉で日米が協力するとなると、技術的蓄積がほとんどない日本には、技術面でできることはあまりない。米国が技術を抱え込み、コストを日本に負担させるという構造になるであろうことが容易に推測できる。日本が負担するコストは、米国から原潜用原子炉技術が流出するのを防ぐのに使われることになるわけだ。

筆者としては、日本は宇宙用原子炉分野での日米協力には乗るべきではないと考える。日本に得るものはなく、米国だけが得をするからだ。

ただし、安全保障を米国に頼っている日本が、米国への資金提供に終わることを理解した上で、安全保障上の政治的決断として宇宙用原子炉の共同開発に参加することはあり得るだろう。その場合、日本の宇宙開発はISSに引き続き、有人月探査でも米国の意志決定の元に置かれることになる。それでもいいのかどうかは、外交も絡んだ高度に政策的な判断事項となる。

ソユーズ後継の宇宙船クリーペル

ロシアの宇宙開発は、ロシア政府よりも民間企業のほうが力が強い。かつての設計局が独立した、エネルギヤ、クルニチェフ、エネルゴマシュといった企業が、実質的な意志決定権を握っている。「クリーペル(英語読みではクリッパー)」は、エネルギヤ社が開発を計画している有人宇宙船だ。

主な目的は地上と宇宙ステーションとの間の人員と貨物の輸送。打ち上げ時重量が14.5トンで、6人の宇宙飛行士と700kgの貨物を載せることができる。宇宙船の規模としては重量7トンの「ソユーズ」宇宙船のほぼ倍だ。

打ち上げには、「ソユーズ」ロケットの性能向上型「オネガ」、またはウクライナ製の「ゼニット」を使用する。ロシアが開発中の次世代ロケット「アンガラ」を使う案もあるが、アンガラがライバルのクルニチェフ社製なので、実現するかどうかは不透明だ。

ソユーズ宇宙船は人が乗る再突入カプセルのみが帰還する。これに対して、クリーペルは機体形状は、「翼のないスペースシャトル」といった印象である。打ち上げ時に側面となる部分の半分弱に耐熱材を装着し、その面を前面にして大気圏に再突入する。最後はパラフォイルを開き、地上に軟着陸する。

next:ロシアはもう一種類、翼を持つミニシャトル…

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