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金をかけるだけでチームは強くならない

「1年を経験して分かったことがもう一つあります。それは、単純なお金の論理だけで、野球チームを強くすることはできない、ということです。ドラフトを通じて獲得できる選手には限りがあります。外国人選手にどれだけお金をかけても、その選手が金額通りに活躍するとは限りません。これは、これまでの歴史が証明しています。そもそも、選手獲得以前の問題として、このチームはどんな野球を目指すのかがはっきりしなければいけない。それをはっきりさせて、初めて、どんな選手がどれだけ必要なのかが分かるわけです。どんな野球を目指すのか、を打ち出すのは監督の仕事だと思います。ですから今回、その仕事を即座にしていただける方に監督を引き受けていただきました。ここから、改めてチームづくりをスタートさせようと思ったわけです」。

以上の島田氏のコメントに異論反論を唱えたい野球ファンは数多くいるだろう。だが、球団という組織の経営を任された人間が、「確率」や「所要時間」などを真剣に考えた末の判断だったことは伝わるのではないだろうか。

ともあれ、楽天野球団は準備に忙殺された2005年シーズンを終えた今、「強さ」に対して初めて本格的に力を入れようとしている。目指すは、「来季すぐに見違えるように強くなる」ことではない。強くなるための企業努力を目に見える形で行っていくことだ。

次回、最終回は、ビジネス面での来季の課題、目標について島田社長に語ってもらう。

最終回は11月30日(水)の予定です。

森川 直樹

立教大学経済学部卒業後、フジサンケイグループ、講談社グループを経て独立。ビジネス誌を中心に活動しつつ、一般誌、女性誌でも幅広いジャンルを手がけている。

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