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来季へ向けて(2)田尾監督解任の真の理由 楽天野球団 三木谷浩史オーナー・島田 亨 社長

2005年11月28日

昨年の今ごろ、世間は半世紀ぶりに誕生した新球団「楽天イーグルス」の話題で持ちきりだった。1年後の今秋、楽天イーグルスは昨年とは異なる話題で、やはり注目されている。

田尾安志氏から野村克也氏へと交代することとなった監督人事にかかわる話題がその一つだ。仙台市民を中心に、ファンが「監督交代に反対」の署名運動を起こすまでに大きな問題となった。「試合では苦戦したが事業は黒字。地域に密着し、愛され続けた楽天イーグルス」に訪れた最大級の逆風だったと言える。

もう一つの話題は、親会社である楽天が10月中旬に、東京放送(TBS)との経営統合を目指すと発表したこと。統合が実現すれば「1企業による複数球団保有を禁じた協約に違反することになる」との観測から注目が集まっている。

責任はオーナーである私にある

実は、TBSとの一件が明らかになる1週間前に、球団オーナーで、楽天の会長兼社長でもある三木谷浩史氏にインタビューを行っていた。この席で三木谷氏は、球団オーナーの立場から、来季の楽天イーグルスに関して、いくつかの重要なコメントをくれた。「統合問題がどう決着するにせよ不変であるはずの思い」のいくつかをここで紹介する。

楽天野球団 三木谷浩史オーナー

■監督人事で、かなりの逆風が吹いています。どう考えていますか?

三木谷 はっきり申し上げたいのは、田尾さんに責任を取らせて辞めさせたつもりはないということです。今年あの戦力で戦ったなら、誰が指揮をしても変わらない結果だったと思う。だから戦績の責任は監督ではなく、オーナーである私にすべてあります。

ただ、今年1年を経験し、『強くならなければいけない』と思い知ったのも事実。マスコミは『あんなに弱かったけれど人気はあった』というとらえ方をしています。でも、年間を通じたデータを厳密に見ていくと、『そうでもない』ことが分かってきたんです。確かにシーズン前半はテレビ中継の視聴率もよかった。でも、後半に入って何連敗もしていると、確実に視聴率は下がっていったんです。

■「弱くても応援する」というファンが楽天イーグルスには多いように感じます。それでもやはり強くならなければ駄目なんですか?

三木谷 応援してくださった皆さんの気持ちは大変よく分かりますし、心から感謝しています。強い愛着を持ってくれるコアなファンはとても大事だと思っています。けれども、事業として進める以上は『ファンを増やす』ことがどうしても必要になる。その場合、やはりチームは強くなければいけない。

応援してくれるファンの方々にも濃淡があると思うんです。俗に言われているように、スポーツチームは強くなれば『にわかファン』が増えていきますよね。人気を確立できている球団ならば、そうした『淡いファン』の価値はさほど大きくないかもしれません。でも楽天イーグルスはそういう『にわかファン』を増やしていかなければいけない新球団なんです。少しずつでも強くなり続ければ、『にわかファン』がやがてコアなファンになってくれる。それが分かったから、去年以上に『強くならなきゃ』という意識が高まっているんです。

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