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フルブラウザの動向に注目

もちろん、「携帯電話向けの検索連動型広告はパソコン向けほどには伸びない」とする見方もある。アウンコンサルティング(本社:東京都千代田区)広報の河田顕治氏は「携帯電話ユーザーの検索行動がどう定着していくか。それ次第で市場の動きは変わってくる」と指摘する。

河田氏が注目するのは、パソコン用のwebサイトを携帯電話でもそのまま見られるようにする「フルブラウザ」の動きだ。通常の携帯電話のブラウザは、携帯電話向けサイトでないと正確に表示することができなかった。しかし、フルブラウザをインストールすれば、パソコン用サイトを携帯電話でもそのまま閲覧できる。

「フルブラウザが主流となれば、携帯電話向けのサイト検索エンジンの必要性は薄れる。携帯電話向け検索連動型広告市場の動きは、ハードの進化やフルブラウザのアプリケーションの動き、それに伴うユーザーの閲覧動向が大きく影響する」(河田氏)。

これに対してNTTレゾナントは強気だ。「パソコン向けと同様、携帯電話向け検索連動型広告市場も成長していく」(NTTレゾナント広報の田畑好崇氏)と見る。

「携帯電話の画面が将来、飛躍的に大きくなる可能性は低いと考えています。よって利用者は、目的に応じて、画面サイズにフィットしたサービスやコンテンツを選択するでしょう。携帯電話向け検索サービスも継続的に成長を続けていくと考えています」(田畑氏)。

ヤフーも、NTTレゾナントと同じ姿勢だ。「携帯電話向けの独自コンテンツは今後充実していくだろう。定額制の普及や表示スピード向上といった要素がそろえば、携帯電話向け検索連動型広告の市場がは、パソコン向けと同じように拡大する。フルブラウザにはパソコン版検索サービスの向上で、携帯電話向けコンテンツにはモバイル版検索サービスの向上で応えていく」(ヤフー広報の田中かおり氏)。

対するグーグルは、「…ごめんなさい。将来の具体的な話は申し上げない方針なので」(広報の斉藤氏)と言葉を濁す。だが、斉藤氏は同時に、「抽象的な表現ですが」と前置きしつつ、こうも語った。

「再三申し上げているように、グーグルは、広告も有益な情報となり得ると考えています。使い勝手などを十分考慮したうえで、もし携帯電話に広告を出すことが、有益な情報を利用者に提供することになるのでしたら、(携帯電話向けに検索連動型広告を配信していく)可能性もあります」。

明言を避けるグーグル。しかし、同社が携帯電話向け検索市場でも広告連動型広告を考えていることは間違いない。2005年7月14日、同社は地域情報検索サービスをスタート。その1週間後には、同サービスを携帯電話向けにもリリースしている。携帯電話向け検索サービスの機能をさらに拡充し、広告収入へとつなげていく狙いが見え隠れする。次回は、地域情報検索サービスの詳細を見ていく。

■「デスクトップの主役は『検索』」は毎週・木曜日に更新します。次回は11月24日の予定です。

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大沢 玲子

津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。NTT勤務を経て、出版社へ。経営実務誌、男性誌、女性誌の編集に携わる。現在は、フリーランスとして、ビジネス誌を中心に執筆。

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