平成版前川リポートにやる気が無い福田首相
7月2日に経済財政諮問会議の「構造変化と日本経済」専門調査会(会長・植田和男東大教授)が、世界の劇的な変化に対応した新しい日本経済のカタチを描いた報告書を公表した。
新聞各紙には「平成版前川リポート」や「21世紀版前川リポート」の見出しが躍ったが、若い人たちは「前川リポート」などといわれてもピンとこないに違いない。
前川リポートを全面的に支えた中曽根首相
1980年代なかば、日米貿易摩擦はピークに達し、日本への市場開放を求める外圧はさながらペリーの黒船来航だった。「前川リポート」は鎖国政策をやめ、国を開くためのまさにロードマップだった。
しかもその作成にあたっては当時首相だった中曽根康弘氏が全面的に支えた。リポートはそれをとりまとめた前川春雄日銀総裁(当時)の名前をとって「前川リポート」と呼ばれたが、それは政府の一審議会がとりまとめた単なる意見書などではなく、首相の意思そのものであった。
85年のプラザ合意で急激な円高シフトが起こるさなか、翌86年に公表された「前川リポート」はまさに国家的な緊張感と覚悟をもって作成され、中曽根首相は胸を張ってサミットにこのリポートを持参した。
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