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世界から取り残された日本のバイオ研究

2008年4月23日

4月中旬、国内最大の製薬メーカーである武田薬品工業(タケダ)が、抗がん剤に強みを持つ米バイオベンチャー「ミレニアム・ファーマスーティカルズ」社を88億ドルで買収することを明らかにした。日本円にして9000億円弱(1ドル=102円)という巨額の買収劇。5月には買収が完了する。

タケダは今年2月にも、ガン治療薬で強みを持つ米国のバイオベンチャー「アムジェンの日本法人」を買収している。今年前半だけで2件の大型買収を実現したかっこうだ。

タケダの歴史は1781年までさかのぼる。大阪道修町で初代、近江屋長兵衛が和漢の薬種仲買商店を営んだ。これがタケダの始まりだ。だからタケダと言えば「大阪」であり、「典型的な国内型企業」と受け止められてきた。だが、気がつけば「道修町の武田」は「米国のタケダ」へと様変わりしていた。タケダはいまや売り上げの半分を米国で稼ぎ出す。研究開発費も大半を米国内に投入する。

バイオベンチャーを網をはれば、米国企業ばかりがひっかかる

それにしても今年前半だけで1兆円に及ぶ巨額の買収を繰り返す理由はどこにあるのか。合理きわまる割りきりがそこにあった。

「残念ながら、日本国内の抗がん剤研究のレベルは、世界の最先端とは比べるべくもないレベルにとどまっている。タケダが欧米の製薬メーカーと闘っていくためには、優秀なバイオベンチャーを買収する以外にもはや選択肢がないのです」(タケダ幹部)

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