“簡易な”IPv6対応のせいでセキュリティが劣化している
(須藤 慎一=ライター)
IPv6は「まだ関係ない」とか「知らない」という人が多いだろう。しかし家庭や小企業では、使用中のネットワーク機器が、気が付かないうちにIPv6につながっているかもしれない。
無視できない問題も抱えている。既存のIPv4に比べてセキュリティが劣る状態になっている可能性が高いのだ。家庭やSOHO向けルーターは、IPv6に“簡易な”対応のものがほとんど。パソコンのセキュリティソフトの多くがIPv6に未対応である。
セキュリティ対策は後回しという現状を放置すれば、不正アクセスなどの被害に遭う危険性が増える。IPv6機器やパソコンのどこが危ないのかを検討してみよう。
パソコンOSと、家庭やSOHO向けネットワーク機器がIPv6に対応
IPv6(アイピー・ブイ・シックス)とは「新しいインターネットの通信規格」のことである。現在主流のIPv4(アイピー・ブイ・フォー)の次に使うのがIPv6だ。
IP(インターネットプロトコル)は、機器やネットワークに異なるIPアドレスを割り付けて、それぞれを区別する。IPv4はIPアドレスを32ビットで表現するので、理論的には2の32乗=約43億の機器やネットワークを同時に使うことができる。
世界的にパソコンなどが増えているので、43億では不足するのが確実だ。現在は、IPv4アドレスを買い取ったり、未使用のものを強制的に返還させてIPv4の延命を図っている(関連記事)。IPv4は機能的にも見劣りする。例えば、暗号化の機能が必須ではないので、実装していない機器も多い。可変長のヘッダーを扱うので、ルーターなどが処理の効率を上げにくい。
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