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ボット犯罪集団17人を逮捕〜最大100万台、4500万ドルの被害

2008年3月3日

(須藤 慎一=ライター)

カナダ・ケベック州警察が2008年2月20日、ボットを操る犯罪集団を逮捕したと発表した(発表文と映像 仏語/英語)。

同警察が逮捕したのは17〜26歳の17人。うち1人は19歳の女で、3人は未成年だ。最大で100万台のパソコンをボットの管理下に置いていた。警察の推定では、被害は最大4500万カナダドルに上る。有罪になった場合、カナダの法律では最大で懲役10年が科せられる。

感染したパソコンは100カ国以上に及ぶというので、日本にも被害者がいるはずだ。

ボットを犯罪に使う集団がいるという実例登場

ボット(bot)とは、パソコンに感染させ、それを外部からリモートコントロールする機能や、そのために使うソフトウエアを指す技術用語である。ロボット(robot)が語源だ。元来は「よい目的」で使う技術として登場した。だが、ウイルス同様に他人のパソコンなどに感染させて、不正アクセスを行う“悪意のボット”の方が有名になってしまった(用語解説)。

今回カナダの警察が逮捕したのも、悪意のボットを運用していた連中である。警察の発表と現地の新聞報道をまとめると次のようになる。

ケベック州警察は2008年2月20日早朝、ネットワークを利用して犯罪を行った容疑で17人の容疑者を逮捕した。容疑者はモントリオールを含むケベック州の12市の居住者で、年齢は17〜26歳。うち1人は19歳の女性、3人が未成年(18歳未満)である。距離的に離れて住む彼らは、主にインターネットで連絡を取り合っていた。

全世界100国以上に散らばるパソコンが、彼らが配布した悪意のボットに感染した。多くは、ポーランド、ブラジル、メキシコ在住者のパソコンだという。何1000台ものパソコンにボットを感染させたことが既に判明している。最大で100万台のパソコンをリモートコントールしていた可能性がある。

容疑者は、個人情報やデータ盗難を行うフィッシングや、迷惑メール送信にボットを利用していた。被害の推定額は4500万カナダドルである。ただし被害額の算定方法や、金融機関から盗まれた被害額は明らかにしていない。

官公庁、企業、個人から被害届けを受けて、ケベック州警察とカナダ騎馬警察隊が2006年夏から捜査を開始した。100人規模の捜査員を投入したという。

これほど大規模なネット犯罪を摘発したのは、カナダでは初めてだという。有罪の場合、カナダの法律では最大で懲役10年の刑になる。

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