担当者は恥をかくだけだが、会社はセキュリティのレベルが疑われる
「ひじゃく」だと思い込んでいた社員は、ある日、社外の人に誤りを指摘されるかもしれない。当人は、恥ずかしい思いで顔を赤らめるだろう。若手なら、「読み間違えて恥をかきました」と、会社に戻って天真爛漫に報告するかもしれない。
当人にとってはこの程度のミスにしか感じられないだろう。しかし、そういう誤読社員のいる会社は、笑いごとではすまないはずだ。個人情報の保護やセキュリティをきちんと実施していない会社ではないかと、顧客や取引先が疑念を抱くからだ。
保険や金融、医療など、センシティブな情報を扱う業務では、疑わしく思われると潜在顧客を失う。このような商品を選択する際、顧客は、不信感をもった会社をまっさきに候補から落とす“マイナス査定”で絞るからである。
法や認証制度に違反しているのかも、と疑われる可能性もある。個人情報の保護について、社員が保護できるような体制を会社がつくって維持する法的義務を負っている。プライバシーや個人情報保護に関する認証を受けているなら、社員が備えるべき知識や技能を認証機関に申告(約束)しているはずである。
法も認証も、社員に対して正しい教育・指導を行うことを企業に義務付けている。教育・指導を行う約束をきちんと果たしていないから誤読社員がいるのかもしれない。専門部署の何人かのレベルが高いだけではダメだ。社員全体のスキルを底上げしていかないと実効性が上がらない。
顧客や取引先が、外部から「その会社」の個人情報保護やセキュリティ対策の水準を見抜くのは難しい。意外にも難読漢字テストは、その会社全体の水準を推し量るツールとして使えるかもしれない。
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