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夏休み中だと知らせるメールの自動返信は、迷惑かつ危険

2007年7月23日

(須藤 慎一=ライター)

メールを送信した相手から、すかさず「○月○日まで休暇中で…」という返信が届くことがある。メールの「自動返信機能」を使って、あらかじめ登録した文面を自動的に返信するように設定しているのだ。

一部のプロバイダのメールサービスや企業のメールシステムで利用できる。一見便利そうだが、きちんと設定しないで使う人が多くトラブルの種になっている。メーリングリストの投稿にまで繰り返し返信して、迷惑な機能として嫌われることも多い。

さらに見逃せないのが、迷惑メールにまで律儀に返信することだ。メールアドレスが“生きている”ことを迷惑メール業者に知らせてしまう。悪知恵の働く者に返信すれば、「○○さんが休暇中なもので…」と職場の同僚などに電話やメールで連絡して詐欺行為に及ぶかもしれない。空き巣犯だったら自宅も危ない。

夏休みシーズンが到来した。自動返信を使うなら十分な配慮が必要だ。

自動返信機能が迷惑な3つの理由

メールの自動返信機能は、UNIX OSのvacation(バケーション)コマンドにより普及した。vacationというぐらいだから、休暇中で不在だと知らせる便利な機能のはずだった。

ところが、考えもなしにvacationを登録して長期の休暇に旅立つ人が続出して、あっという間にトラブルメーカーになった。自動返信が嫌われる代表的な理由は次の3つだ。

(1)すでに自動返信メールを受け取って、休暇だとすでに知っている相手にまで何度も自動返信する。

休暇中に作っておくように依頼された“宿題”をメールで送付するたびに、「休暇中…」という自動返信が返ってきてムッとすることになる。

(2)メーリングリスト(ML)にまで返信する。

打ち合わせや趣味の会のメーリングリストは、当人の休暇中も議論が進む。MLの配信メールに対してもいちいち「休暇中で…」という間抜けな返信を返してしまう。

経験則では、だいたい20通の「休暇中で…」の配信が行われると、ML参加者の怒りが絶頂に達する。ML管理者は送信者のメールアドレスを削除することになる。「こちらは仕事中なのに、長期の休暇とはうらやましい」というやっかみもあるから、自動返信を受け取った側の怒りが募るのである。

当の本人は、MLへの再登録のお願いと、ML参加者にお詫びをするハメに陥る。トホホな休暇明けになるのは確実である。

(3)状況によっては、自動返信が無限ループを起こす。

メーリングリストに投稿すると、自分宛てにも配信メールが届く。メールマガジンや企業からのお知らせメールの場合、読者や顧客からのメールを受信すると、「連絡を受け付けました」という簡単な返信を送るようになっていることがある。状況によっては、この返信に対して自動返信を繰り返すループ状態が起こる。

こうしてvacationは嫌われ者と化し、UNIX系OSの標準的なインストールでは組み込まれることのない幻のコマンドになった。

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