迷惑メールがインターネットにかける負荷を試算してみた
(須藤 慎一=ライター)
迷惑メール送信業者の逮捕により、彼らが送信する迷惑メールの数が明らかになってきた。産経新聞によれば、千葉県警は1月に、出会い系サイトの運営会社「タクミ通信」の経営者ら4人を逮捕した(関連記事)。中国・黒竜江省に設置したパソコン128台を日本から遠隔操作して、昨年7〜8月の2カ月間に、日本人向けに約54億通の迷惑メールを送信していた容疑だ。
韓国ソウルの警察は、昨年9〜12月に16億通の迷惑メールを送った容疑で、20歳代の男性2人を逮捕したという(関連記事)。1万2000人分の個人情報や財産情報を不正に入手し、他業者に転売していた疑いだ。
nikkei BPnetは今年1月、「米大手ソーシャル・ネットワーキング・サービス「MySpace.com」が、迷惑メッセージの送信者を、迷惑メール対策法違反の容疑で提訴した」と報じた(関連記事)。昨年7〜12月にかけて、販売サイトの広告メッセージ数百万通を、MySpace.comの参加者に送ったという。
訴えられたのは「スパム王」と呼ばれる悪名高い迷惑メールの送信者である。以前にも迷惑メールの送信を理由に米マイクロソフト社から訴えられ、700万ドルの賠償金を支払う条件で和解した前歴がある。
日本と韓国の迷惑メール業者は「億」のけたの迷惑メールを送っていた。アメリカのスパム王は、MySpace.com以外のサイトのユーザーにも迷惑メッセージを送っていたと推定される。送信数は「億」のけただった可能性がある。
国境越えの迷惑メールは国際問題
迷惑メールのヘッダーに記載されたIPアドレスを見ると、メールを送信した国や通信会社が分かる。筆者の場合、中国から届く迷惑メールが最も多い。続いて韓国、台湾、インド、ロシア圏からである。
中国でも、国内での迷惑メールが社会問題になり、迷惑メール対策法が成立している。ただし、まだ厳しい対策が成果を上げるところまでは来ていない。
ただし「タクミ通信」の事例は、中国の迷惑メール対策が甘いかどうかとは無関係である。迷惑メールの送信用の設備は中国にあるが、送信者は日本にいる。被害を受けた受信者も日本にいる。こうなると、中国が主体的に摘発することを期待するのは無理である。
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