アイディアひとつで様々に広がる!ビデオ会議システムの可能性
(諏訪 弘=フリーライター)
ビデオ会議システムは今日、会議にとどまらず、様々なシーンで利用されるようになっている。その背景にあるのはネットワークの高速・大容量化と、周辺技術の急速な進歩だ。ここではビデオ会議システムの「利用の今」を紹介する。
会議で、より深い意思の疎通を目指す
現在のビデオ会議システムは、ADSLや光ケーブルを使ったブロードバンド通信(数Mbps〜100Mbps)の普及とデータ圧縮技術の向上によって、ハイデフィニション画質の動画とCDと同等音質の音声をやりとりできるまでになった。このため遠隔地のスタッフとも、フェイス・トゥ・フェイスに近い感覚で会議を行なうことができる。
集音マイクとスピーカーがステレオ対応になったので、臨場感が一層高まった。例えば、支社の会議室のどの位置で誰が発言したかが、会議に参加している本社のスタッフにも分かる。
やりとりできるのは動画と音声だけではない。現在市販されているシステムは、ほぼすべてがパソコンとの接続機能を標準で装備している。パソコンをビデオ会議システムのコントローラに接続すれば、プレゼンツールや表計算ソフトのデータを複数拠点のモニターに同時に映すことができる。それを基にディスカッションし、ファイルに随時手を入れていくことも可能だ。もちろん、その変更履歴はリアルタイムで配信できる。
在庫や生産管理などの経営データを共有しつつ意見交換できれば、迅速に意志決定することが可能になる。この点においてビデオ会議システムは、ERPパッケージ(統合業務パッケージ)と同じように、リアルタイムにビジネスを管理・運営するためのツールとしてとらえることもできる。ビデオ会議システムのメーカーは最近、ERPパッケージ(統合業務パッケージ)のデータを、ビデオ会議システムを通じて、複数拠点でリアルタイムに共有することも視野に入れた研究開発を進めている。
また、3G携帯電話で会議に参加できるシステムもある。携帯電話ならではの機動性を生かし、工事現場から映像を送りつつ会議に参加するといった使い方ができる。もちろん、3G携帯電話の画質・音質が会議全体に影響することはない。通信状態の悪い回線は独立して処理することができる。
eラーニングのインフラとして利用
最近は特に、教育用途での導入が増えてきている。神戸市内のある桂木小学校(公立)は、語学教育の一環としてビデオ会議システムを利用している。姉妹校提携しているオーストラリアの小学校と教室同士を結び、児童同士に英語でコミュニケーションさせている。
またデジタルクリエイターの育成で有名な専門スクール学校のデジタルハリウッドは、著名なクリエイターによる講演や特別授業をビデオ会議システムを通じて全国の拠点に流している。
企業内研修での利用も増えている。ビデオ会議システムを導入した企業の中には、ビジネスマナー研修などに利用しているケースがある。
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