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野口悠紀雄さんに聞く:まず「この会議は必要か」を考える

2007年1月19日

(聞き手:諏訪 弘=フリーライター)

「会議の生産性が悪い」「建設的な話し合いができない」。会議について頭を痛めるビジネスパーソンが多い。会議の効率を妨げる原因はどこにあるのか? 早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授・野口悠紀雄氏に、「ニッポンの会議」が抱えている問題を聞いた。

野口悠紀雄

1940年、東京生まれ。東京大学工学部卒業。1964年、大蔵省入省。一橋大学教授、東京大学教授などを経て、現在早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授。著書は『「超」整理法』(中公新書)など多数。

議題に精通した意思決定権者が行えば会議は速い

■「会議の生産性が高まらない」と苦心するビジネスパーソンが多くいます。生産性を高めるためには、どうしたらよいのでしょうか。

野口 逆説めきますが、その会議が本当に必要なものなのかどうかを検討してみることが必要ではないでしょうか。私が散見するに、「しなくてもいい会議」や「会議のための会議」が多すぎるように思う。会議の役割は基本的に、意思決定の場かブレインストーミングの場かのどちらかです。生産性に直接的には結びついていない。だからメールで済ませられる程度の議題であれば、割り切ってメールで済ませればよい。そのほうが、よほど業務の生産性が向上するはずです。

しなくてもいい会議は、大学や学会などでも多くあります。出席が義務づけられているので出ないわけにはいかない。仕方がないので私は、書きかけの原稿や論文を持ち込んで、会議そっちのけで内職しています。これが私にとっての「会議の生産性を高める」方法です(笑)。しかしこれはかなり特殊な事例ですね。

「生産性」の観点で言うと、これまで私が経験した中で最も感心したのは大蔵省主計局の予算編成会議でした。国の予算案をつくる会議です。とにかく決定のスピードが速く、無駄がなかった。一般に「お役所の会議」というと無駄なものの筆頭のように感じるでしょう。予算編成会議がスムーズだったのには理由があります。まず彼らは非常に忙しかったこと。だから会議のための会議などやっていられない。私の見るところ、暇な部署ほど無意味な会議をやっていますね。

もう1つは、この会議には議題に精通している人だけが参加していたことです。主計局には局長の下、3人の担当次長がいます。担当次長の下には主計官、さらにその下には主査がいる。具体的な予算案をつくっているのは次長と主査。予算編成会議はこの主査と次長を中心に行なっていました。当事者だけで会議をしているのだから、効率的に運ぶのは当然です。

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