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世は空前の“脳トレ”ブームである。いわゆる“ビジネス脳”の鍛え方にも、いろいろな方法があるらしい。だが私は、あえて「脳より身体がだいじ」と主張したい。“ビジネス脳”ではなく“ビジネス身体”を鍛えるわけだ。

頭を使う前に、直感的に危険やチャンスを感知する。野性的・動物的な勘を働かせる。その能力が長ければ、間違いなくビシネス上の大きな力になるだろう。そのセンサーになるのが違和感である。

では、どうすればビジネス身体を鍛えることができるのか。スポーツ選手にとっての身体のように、自らの発する違和感に敏感になれるのか。新入社員当時のような、新鮮な感覚を取り戻すことができるのか。次回から、その方法論を考えてみたい。

関連図書:
『フロイトで自己管理』(角川oneテーマ21)

齋藤 孝(さいとう・たかし)

1960年、静岡生まれ。明治大学文学部教授。

東京大学法学部卒業。東京大学大学院教育学研究科博士課程等を経て現職。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。

2001年に上梓した『声に出して読みたい日本語』(草思社・毎日出版文化賞特別賞受賞)で日本語ブームの火付け役に。著書に、『身体感覚を取り戻す』(NHKブックス・新潮学芸賞受賞)、『コミュニケーション力』(岩波新書)など多数。

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