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鈴木社長は、新たな方針として、競合相手の徹底認識とともに、新規分野への投資を掲げた。これによって、今後の成長を見込むという。だが、その一方で、課題もある。旧オフコンやメインフレームといったレガシーシステムの保守である。収益性が年々低下しているこの分野に対して、いかに手を入れていくかが大きな課題だ。

■課題はなんでしょうか。

鈴木 やはり、レガシーシステムの保守ですね。このビジネスは、かつては収益の柱でした。しかし今では収益性が悪化し、それが下げ止まらない。ここに、どういう手を打っていくかは大きな課題です。もちろん、これまでにも手を打ってきました。100のうち80ぐらいまでは手を打ったという段階。残り20に対して、どんな手を打つのかを考える段階だと言えます。

■首都圏に事業を集中するという方針も打ち出しています。

鈴木 いや、正確にいうと、大市場にパワーを集中させるということになります。全国47都道府県をくまなくカバーするのではなく、大市場にリソースを集中させる。首都圏はもちろん、大阪、名古屋、札幌、仙台、広島、北九州などに力を注ぎます。

いずれにしろ、強いエリア、強い部分にリソースを集中させることが重要です。部品型業務アプリケーションソフト「WebAS」においては、カバーする業種・業務の範囲さらに広げていきます。図書館など既に実績がある分野を核にして、その周辺分野にも手を打っていきたい。かつては、独自の業務アプリケーションが弱かったが、ここ数年、その品そろえが充実してきている。WebASに関しては、業種アプリケーションの部品をサードパーティーに開発してもらえるような仕組みをつくり、さらに幅を広げていきたい。

WebASコンポーネントのほかにも、アプリケーションの機能だけを提供するASP(アプリケーションサービスプロバイダ)サービスやITマネジメントサービスといった新たなサービスビジネスにおいて実績が出ている。こうしたことを踏まえた上で、具体的な今後の中期経営計画を策定することになります。これについては、年内に発表する予定です。

■中期計画の成長曲線はどうなりますか。

鈴木 まだ具体的な数値を決めているわけではありません。ある程度の成長率は必要でしょうね。高い成長が見込める領域においては、20%を超える伸び率を目指す分野も出てくると思います。ただし、全社的には1ケタ台の成長率になるでしょうね。

成長分野に対する投資を積極化する姿勢を示し、それをベースとした中期経営計画の策定を進めることを明らかにした鈴木社長。中期経営計画の正式発表が注目されるところだ。次回、鈴木社長に自らの性格の分析、そして、富士通で培ったマーケティング分野の経験がFJBの経営にどう生きるのかを聞いた。

鈴木社長のインタビューは3回連載です。第3回は、9月30日(金)に公開する予定です。

■鈴木 國明(すずき くにあき)氏のプロフィール

【学歴など】
1945年8月28日生まれ 神奈川県出身
1969年6月 東京大学法学部卒業

【職歴】
1969年7月 富士通 入社
1997年6月 富士通 常務理事
2000年6月 富士通 取締役
2001年6月 富士通ビジネスシステム 監査役
2003年6月 富士通 取締役専務
2005年6月 富士通ビジネスシステム 代表取締役社長
現在に至る

大河原 克行

nikkeibp.jp(現nikkei BPnet)「新社長を直撃!」の連載をはじめ、月刊宝島(宝島社)、PCfan、WindowsMode(毎日コミュニケーションズ)などで連載および定期記事を執筆中。また、エコノミスト(毎日新聞社)などでも、IT関連記事を随時執筆している。

著書に、「ソニースピリットはよみがえるか」、「松下電器 変革への挑戦」、「作るキヤノンを支える売るキヤノン」、「ネット通販で年商100億円」、「パソコンウォーズ最前線」などがある。

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