バンダイ(3)〜キャラクターの長寿化で経営衛の安定図る
(聞き手:大河原 克行=フリーライター)
玩具業界にとって、少子化は目の前に立ちはだかる大きな課題だ。そして、キャラクタービジネスを中心とするバンダイにとって、キャラクターの当たりはずれは、そのまま業績に直結する。バンダイは、今後、どんなビジネスモデルを構築するつもりなのか。そして、上野社長が打ち出す成長戦略とは何か。
■ガンダム事業は、ここ数年で大きな成長を遂げています。たまごっちのようなヒットもある。しかし、少子化の流れも避けては通れない問題ですね。今後のバンダイのビジネスはどんな方向に進みますか。
上野 ヒット商品を作るのは大きな課題ですし、常にチャレンジしていかなくてはならないテーマです。しかし、これだけに頼っている経営体質は大変危険です。ヒット商品だよりではなく、今あるものをいかに続けるかという視点でビジネスに取り組むことが必要です。

バンダイ 上野 和典社長
その点で、ガンダムはいい例です。ここ数年の間に、ガンダム事業は4割程度伸張しました。しかし、これは、事業を伸ばすことを目的としてやってきた結果ではありません。狙ったのは、実は、ビジネスを10年続けるための基盤づくりだったのです。これがたまたま伸びにつながったに過ぎない。
もともとバンダイには、継続して成功しているビジネスがある。戦隊シリーズものやヒーローものなどがそうですね。戦隊ものは、すでにノウハウが確立していますから、200億円程度のビジネス規模で、少なくともあと10年程度はできるだろうと考えています。
加えて、一つのキャラクターを10年、20年やるのではなく、数年単位でキャラクターをローリングするというノウハウも定着させたい。まだ女児向けの事業ノウハウが出来上がりきっていませんから、ここにも挑戦していきたいですね。
もちろん大ヒットを狙う仕掛けも準備して行きます。ただ、「来年はこれを一発当ててやるぞ」というのではなく、「5年続けるにはどうするか、10年続けるにはどうするか」といった観点でビジネスを確立していきたいと考えています。
500億円のビジネスを、600億円、1000億円にしろ、と言われる方が簡単なんです。500億円のビジネスを10年間続けることの方がずっと難しい。外部に話をするときにも、売り上げを2〜3倍に伸ばすと言った方が受けがいいですからね(笑)。「継続するんだ」と言っても迫力がない。
next: キャラクターの寿命を伸ばすことは…
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