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■役員解任というニュースを聞くと、逆のイメージがありますが…。

堀田 そんなことないですよ。ただ、1年しかいませんでしたから、戦略立案はいくつかしたものの、実行まではできなかった。そこのところだけ心残りです。

■せっかく、新しい会社で仕事を始めたのに、1年で転身を余儀なくされたことは不本意ではなかったですか?

堀田 いや、そんなことないですよ。日本IBM時代にはなかった経験として、先ほどの株主総会同様、ファンドやアナリストの人からのインタビューを受けるというのも初めてでした。そこで実感したのは、ファンドの人は、「堀田一芙という人間は、企業の悪いところを再興する能力を持っている」と見ているんだということでした。改めて、自分は外部からそう見られていると分かっただけでも、よい経験だったと思います。

実はね、自分のビジネスパーソンとしての転機は10年ごとにきているんです。29才の時には休職して米国の大学でMBAを取得しました。39才の時にはパソコン事業を担当することになりました。49才の時には初めて役員になっています。だから、「ああ、次は59才に転機が来る。それでは、その年で日本IBMを辞めよう」と思っていたんです。そしてその通りになりました。だから、次の転機は69才の時に来るのかもしれません(笑)。(第2回に続く)

■堀田 一芙(ほった かずふ)氏のプロフィール

1947年2月生まれ。1969年3月、慶應義塾大学経済学部卒業。同年4月、日本IBM入社。1976年、米インディアナ大学大学院経営学部修士課程卒業。

日本IBMにおいてPC販売事業部長、パーソナルシステム事業部長、ソフトウエア事業部長など歴任した。テン・アローズ取締役を経て2007年9月、富士ソフトに副社長(業務系事業本部統括)として入社、現在に至る。

三浦 優子

1965年、東京都町田市出身。日本大学芸術学部映画学科卒業後、2年間同校に勤務。コンピュータとはまったく縁のない生活を送っていたが、1990年、コンピュータ業界向けの週刊新聞「BUSINESS COMPUTER NEWS」を発行する株式会社コンピュータ・ニュース社に入社。13年間、IT業界のメーカー、販売店などを対象に取材活動を行う。2003年4月、同社を退社し、現在はフリーライターとして取材、執筆活動を行っている。

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