会社の主流なんて5、6年で変わる
■富士ソフトは、堀田さんが在籍していた日本IBMと同じITベンダーです。しかし、同じITベンダーといっても富士ソフトの得意業務はシステム開発です。日本IBM時代に担当していた仕事とは違うのではないでしょうか。
堀田 確かにその通りです。日本IBM時代は、パソコンを担当しましたし、ソフトウエア、ジェネラルビジネス(中堅企業向けビジネスを指すIBM用語)を担当しました。いろいろな分野を担当しましたが、富士ソフトの得意分野とは少し違うかもしれません。
ただ、IBM時代から「自分はこれがやりたい!」ということは少なかったですね。むしろ、「これをやってみないか?」といわれて仕事をすることの方が圧倒的に多かった。どの業務も、自分で志願して担当した部門ではないんです。問題がありそうな部門があると、「これは堀田に任せろ!」と思われていたみたいですよ(笑)。他の人がやらない、新しい道をつくる仕事が多かったです。だから、新しいことをチャレンジすることに、抵抗はないんですよ。
■問題がありそうな部門を任されるのは、喜ぶべきことなのでしょうか? 他の人がやらない仕事や部門は、会社のメインビジネスと比べると、「非主流」とも言えませんか。それをやれと言われたら、マイナスに受け止めてしまうビジネスパーソンも多いと思います。
堀田 私自身は、自分の担当する仕事が、「主流」なのか、「非主流」なのかなんて考えたことなかったなあ。

IBMに30数年在籍したからよく分かるんですが、会社の戦略というのは時代によって変わっていくものなんですよ。もし「主流」とか「非主流」というものがあったとしても、5、6年経ってみると状況ががらっと変わっていることはよくあります。具体的な例をいえばパソコンです。1980年代、コンピュータービジネスをやっている会社にとってパソコンは主流ではなく、非主流の事業でした。それが1990年代に入って大きく変わる。むしろ、IBMにとって主流だったメインフレーム(大型コンピューター)が、時代遅れのビジネスと言われました。現在はその状況も変わって、IBMはパソコン事業を売却してしまった。自分は主流派だと思っていたのに、気がついたら状況が変わっているということだって、十分に起こり得ます。
そう考えると、自分の仕事が会社の主流か、そうではないのかなんてあまり意味がない。むしろ、仕事をする上で大切だと思うのは、「リーダーとして仕事をしていこう」という気持ちじゃないでしょうか。
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