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北城 恪太郎 経済同友会終身幹事インタビュー〜改正エンジェル税制は「親兄弟や友人が出資できる」税制だ

(聞き手:松崎 隆司=経済ジャーナリスト)

 改正エンジェル税制(ベンチャー企業投資促進税制)が3月31日から施行された。投資家は最高で1000万円(それ未満は40%)まで免除されるが、果たしてその効果はどうなのか。今後、日本でもベンチャー企業が次々に誕生する呼び水となるのか。経済同友会代表幹事として税制改正に深くかかわってきた北城恪太郎氏に話を聞いた。

■エンジェル税制がやっと改正されましたが、率直な感想は。

北城 恪太郎(きたしろ・かくたろう)
経済同友会終身幹事。慶応大学工学部卒業後、日本IBMに入社。その後米国のIBMコーポレーション本社で会長補佐を務め、1986年に日本IBM取締役。その後常務、専務、副社長を経て、1993年に日本IBM社長、1999年12月に会長に就任した。1999年11月にはIBMアジア・パシフィック社長にも就任。その一方で2003年4月25日から経済同友会代表幹事に就任した。現在は日本IBM最高顧問で経済同友会終身顧問。

北城 メディアなどでは多少取り上げられてはいますが、まだまだ一般のひとの関心が低いように思います。ほとんどのひとは、エンジェル税制は「自分のこととは関係ない」と思っているのではないでしょうか。一部のメディアでは“創業促進税制”なんて書いてありますが、多くのひとたちは、地域の活性化という視点では見ていないと思います。

■エンジェル税制改正に力を入れてきた理由はなんですか。

北城 私が経済同友会の代表幹事をしているときに、「科学技術を振興していくためには、国として研究費の充実を図ることは大事だが、それ以上に研究成果を実用化することが大事なんだ」と感じていました。そのためには研究開発したものを事業化するための橋渡しが必要です。しかし大企業は保守的になってしまって既存の事業を中心に考えてしまいます。新規事業の受け皿にするのは難しい。むしろ大企業のような既存の会社でないベンチャー企業こそが、研究した成果をマーケットに出すための大事な柱になるのではないかと思いました。そのためには起業家を育成していくことが大きな課題となります。そうしたことを踏まえ、「国が研究費だけを出しても、起業家が活躍しやすい環境づくりや資金調達が容易になるような税制を用意しないと、国の発展に貢献しない」と経済同友会の中で発言してきました。エンジェル税制改正の中でそうした思いが実現したことは、非常に嬉しく思っています。

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