ガンペルUSJ社長インタビュー(前編) コストを意識し、株主価値を最大化
(聞き手:松崎 隆司=経済ジャーナリスト)
経営危機に陥っていてユニバーサル・スタジオ・ジャパンの社長に就任しわずか2年で再建したグレン・ガンベル氏。2007年3月には東証マザーズに株式を上場。今期は厳しい経営環境の中で増収増益を実現した。どのようして経営危機に陥った企業を再生し高収益企業に変えることができたのか、ガンペル氏に話を聞いた。

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの
グレン・ガンベル社長
1947年8月19日生まれ。70年にNY市立大学ハンター校を卒業後、73年にABCのテレビのマネ―ジャーに就任。その後83年にはユニバーサル・スタジオ・ハリウッドに移り法務・事業担当副社長、に就任した。87年には米国監督組合(DGA)のナショナル・デレクターとなり、95年にはユニバーサル・パークス・アンド・リゾーツ(旧MCA)の執行副社長を経て99年3月、社長に就任した。2004年6月からはUSJの代表取締役社長に就任している。
■2007年3月にマザーズ上場し、1年半が立ちますが、振り返って今どう思いますか。
ガンペル 私が4年ほど前に社長に就任したときに、「米国のユニバーサルスタジオや大阪市の支援を仰ぐことなく、この会社を自分の足で立つことのできる完全に自立した会社にする」ということを申し上げました。それを有言実行の形で達成できたと思います。そして当時と比べ上場を果たした今では会社としての責任が増したと思います。
この会社の事業運営をする私たちは、この会社のオーナーからこの仕事を任されて運営しています。現在のオーナーがだれかと言えば、広く一般の株主です。そのため私たちの仕事はさらに株主価値を高めていくことが求められていると思います。
■2008年3月期決算についてはどのように見ていますか。
ガンペル 2008年3月期は増収増益となりました。増収増益を実現したことは嬉しいのですが、私は数字以上に大きな成果を上げていると考えています。経営環境は全体としては直近の原油高や食料品の値上がり以外はまだまだデフレが残っていると思います。各企業は消費者離れを憂慮し、値上げに踏み切ることを躊躇しています。食品などでは一部値上げが行なわれましたが、それは原材料が高騰した部分がそのまま転嫁されたにすぎません。コストを販売価格に転嫁できず収益を圧迫しているような厳しい経営環境の中で当社は非常によい業績を上げることができまました。これは表面に出てきている数字以上の成果をあげることができたといってもいいのではないでしょうか。
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