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会社を辞め作品製作に集中

■CGが本職の方だったんですか。それも日本画の基礎を持つ。

川口 で、2年間勤めた後、「どうしても自分の作品を作りたい」と、彼は会社を辞めてしまうんですね。

映画「惑星大怪獣 ネガドン」より

■辞めて作品を作るのはいいとして、生活費は?

川口 退職金と貯金とで、10カ月は暮らせるという計算だったそうです。その10カ月の間に、15分くらいの作品を作ろうと考えた。

2003年の3月に会社を辞めて、4月に制作に入り、絵コンテを完成して、8カ月経ったところで…

■完成したんですか。

川口 その時点で5分もできていなかったそうです。

■でも、生活費が尽きるまであと2カ月しかない。

川口 そこで、ちょうど自分が卒業したCG専門学校のイベントがあったので、彼は、約1分間の「特報」を映画の予告編という形で編集して、2003年の11月にネットにアップロードしたわけです。それをうちの若いプロデューサーが見つけた。

「なにか、凄いものがWebに上がってます」と、土曜日に連絡があって。それで発見した彼にすぐに粟津氏を口説きに行かせたんです。でも驚くのは、そのタイミングでさえ実は出遅れていたことですよ。その時点で既にもう3社から「うちで作りませんか」と引き合いが来ていたんですよね。

■川口さん、粟津監督とお会いになって、どんな印象でしたか。

川口 何かもう、彼は全身から、熱を発しているわけですよ、本人が職も投げ打って、死ぬ気できてますからね。何をしたいのかと聞いたら「この特撮CGで世界を獲りたい」と。

何よりうれしかったのは、映像にこだわるだけじゃなく、話を面白くしたいという熱意があったこと。「絵だけでなく、ストーリーでも見る人々を感動させたい」と。実際に絵コンテも見せてもらって、そこまで聞いたら、この人はすごい、ぜひともこの人とやりたいと。

これからCWにどんなサポートが欲しいか、完成まであとどのくらい時間がかかるのか。その答えを聞いて、「CWはお金を出します。あなたは制作をお願いします」と言いました。数日後に彼から「お願いします」という連絡が来て、契約が決まりました。

こちらの熱意もさることながら、「やはり『ほしのこえ』を世に出した会社」というところが契約に当たって大きかったようです。

next: 制作に没頭できる環境をつくる…

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