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図らずも「攻殻」シリーズとのシナジー効果が生まれ、テレビシリーズ『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』のDVDは150万枚、総額90億円を売り上げる大ヒットとなった。

結果的に、石川がいちばん最初に企画したような、メディアミックスの戦略が生きたのである。

また、テレビシリーズの監督に起用した神山健治が、期待以上の働きで次世代を担う存在に成長したのも収穫の一つだろう。

2005年10月に開催した東京国際映画祭のトークショーで神山健治監督(右)と(東京・六本木ヒルズ)

すべてを終え、石川はこう語る。

「I.Gは『イノセンス』で傾いた、って世間では言われているけど、それは違う。テレビシリーズへの波及効果を考えると、実はずいぶん儲けたんだよ。I.Gのブランドを前面に出すこともできたし、そういう意味じゃ、この博打は大成功じゃないかな」

※本文敬称略

梶山 寿子

神戸大学文学部卒業。テレビ局勤務を経て、ニューヨーク大学大学院に留学し、メディア環境学を専攻。92年修士号取得。読売新聞米国現地版で記者として勤務した後、フリーになり、日米で取材、執筆を続ける。98年に帰国、社会・家族問題、ビジネス・トレンド、人物ノンフィクションを中心に、幅広い分野で執筆。TVコメンテイターとしても活動中。特に近年はアニメーションをはじめとするコンテンツ・ビジネスの取材に力を入れている。主著に、スタジオジブリのビジネスを追った『ジブリマジック』(講談社)、『家族が壊れてゆく』(中央公論新社)、『子どもをいじめるな』(文春新書)など。

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