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ファイザーの経口禁煙補助薬「チャンピックス」(1)〜脳内のニコチン受容体と結合 タバコをおいしくしない

(聞き手:小林 佳代)

 米系製薬大手のファイザーは5月8日、日本では初の経口禁煙補助薬である「チャンピックス錠」を発売した。

 これまでの禁煙補助薬はパッチ(貼り薬)やいわゆる「ニコチンガム」によってタバコの代わりにニコチンを補充し、タバコが切れたときのイライラ、苦痛、だるさなどの“離脱症状”を抑えるものだった。「チャンピックス」は体内にニコチンを補うのではなく、脳内のニコチン受容体に作用したうえで、こうした離脱症状や「タバコが吸いたい」という切望感を減らす新しい作用の禁煙補助薬だ。

 「チャンピックス」は2006年に米国で発売され、現在では世界60カ国で500万人以上が使用している。日本では2006年4月から保険診療によって禁煙治療が受けられるようになっているが、今回、「チャンピックス」も保険適用になり、新たな禁煙補助薬として期待される。

 日本で「チャンピックス」を発売した狙い、薬の作用などをファイザークリニカル・リサーチ統括部の藤本陽子・神経疾患領域部長と石橋太郎・神経疾患領域部クリニカルリーダーに聞いた。

ファイザーの禁煙補助薬「チャンピックス」。日本では初の経口禁煙補助薬

■「チャンピックス」は2006年に米国で発売されました。米ファイザーが新しい作用の禁煙補助薬を開発した経緯を教えてください。

石橋 従来の禁煙補助薬はタバコの代わりにパッチ(貼り薬)やガムの形でニコチンを取り入れるものでした。

タバコをやめたいのにやめられない人の多くは、「ニコチン依存症」と考えられます。ニコチン依存症の人が禁煙すると、それまでタバコを通じて摂取していた体内のニコチンの濃度が下がり、イライラしたり、集中できなくなったりという“離脱症状”が表れる。パッチやガムは、そういう離脱症状を抑えることで、禁煙に導こうという狙いのものでした。

ただ、やはりこういう「ニコチン代替療法」では十分な効果が得られない面もあるため、各社とも、それとは違う作用のある医薬品の開発を行ってきました。ファイザーもそのうちの1社です。1990年代に基礎研究に着手しました。

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