ソニーの音楽プレーヤー「Rolly」(3)〜「音楽をみんなで聞く楽しさ」を改めて提供したい
(聞き手:小林 佳代)
(前回記事はこちら)
■「Rolly」を開発する上で最も苦労したのはどんな点ですか。
大口 いちばん難しかったのは音質と動きのレベルを維持しつつ、今のサイズに収めることです。

大口 伸彦 オーディオ事業本部 新規ビジネス商品部 2課統括課長
基本的に、音質はスピーカーの容積に比例します。大きければそれだけ音もいい。けれど「Rolly」は「手のひらサイズ」の本体にバッテリーもモーターも入っているから、スピーカーに割ける容量には限界があります。
モーターを減らすことも検討しました。けれど卵形の無機質なものがパフォーマンスするとなれば、やはり6カ所の可動部は必要です。
本体の直径を3ミリだけ大きくしたものも試作してみました。直径が3ミリ大きくなるだけでも、設計的にはかなり余裕ができます。でも、わずか3ミリでも大きくなると、やはり手に余る感じがする。ユーザーインターフェースが悪くなると感じました。
結局、スピーカーそのものを工夫することで音質を向上させました。当初はアーム部分に搭載していたスピーカーを本体のショルダー部分に移動しました。こうするとスピーカーは正面ではなく外側を向きます。これは「水平対向」というスピーカーの構造で、床に音をぶつけてはね上げることで、立体感のある音を生み出します。また、通常、高級スピーカーで使うネオジウムマグネットを採用し、出力を上げました。
こうして、小型ながら音質が非常に良く、凝った動きのできる商品に仕上げました。
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