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■99%、86%、72%という3商品のうち、「予想に反して99%のものがいちばん売れている」と伺いました。これは、売れないかもしれないけれど、あえて発売したのですか。

山田 そうですね。そもそも日本のチョコレートの消費量は少ない。これから高齢化が進むので、もっと大人にも食べてもらいたい。そのための様々な提案の一環として、高カカオチョコの究極の商品に挑戦してみたかったということです。

チョコレート効果 板カカオ99%

■カカオ99%のチョコを実現するために、製法やブレンドの面でどんな工夫をしましたか。

山田 カカオの割合が高くなればなるほど、おいしく作るのは難しくなります。企業秘密にかかわることなので、詳しい話はできませんが、カカオ豆の選別・処理において、苦くならないよう工夫しました。

チョコレートも、ワインやコーヒーと一緒。カカオ豆の産地や焼き方によって、かなり味わいが異なります。なので、複数の豆を厳選し、その良いところだけを生かし風味も立つようブレンドしました。輸入品の高カカオチョコに比べ、かなり食べやすくなっていると思います。

面白がって買ってみたら味にもはまった

■「板カカオ99%」は、パッケージに「非常に苦いチョコレートです」と明示しています。これも印象的ですね。

山田 明治製菓がこれまでに出してきた普通のチョコレートをイメージして買って、「食べてみてびっくり」ということがあってはいけないと思いました。このような注意書きをするのは初めのことです。

山田 直史・菓子商品企画部課長

コンビニエンスストアでの売り上げを見ると、「板カカオ99%」は若い男性が買っています。カカオ99%という目新しさと「苦い」という注意書きに、冒険心をくすぐられるのかもしれませんね(笑)。

今の売り上げが、発売初期のトライアル需要の段階なのか、リピート需要につながっているのか、正確には確かめられていません。しかし、「面白がって買ってみたら、味にもはまってリピーターとなった」という人も出てきているようです。

今までのチョコレートは甘くてミルク味が強くて子供っぽい食べ物だった。それに対して「板カカオ99%」は大人の男性が食べてもおかしくない。嗜好品として受け入れられ始めていると感じています。

次回は、チョコレートの新しい需要を生み出したボトル入りチョコを企画した経緯や、今後の高カカオチョコ市場の動向について話を聞く。

明治製菓の「チョコレート効果」は3回連載です。次回は、9月5日(火)にお届けする予定です。

小林 佳代

1967年東京都生まれ。1990年慶応義塾大学法学部政治学科卒業。同年日経BP社に入社。「日経ビジネス」記者などを経て2001年に退社、フリーに。現在、「日経ビジネス」、「日経ビジネスアソシエ」、「日経エコロジー」など、主に経営・ビジネス関係の媒体で執筆中。

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