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三菱重工業の家庭用ロボット「wakamaru」(3)〜オーナーの満足度高め、需要拡大を狙う

2005年10月12日

(聞き手:小林 佳代=フリーライター)

■wakamaruは、三菱重工にとって、これまでにない特異な製品です。コンセプトづくりやデザイン、機能・サービスを企画する段階で、「これはよくない」と社内からストップがかかることはありませんでしたか。

長島 正解がない製品ですから、悩み出したらきりがありません。実際、wakamaruを見た社員からは、「なぜ黄色なのか」、「なぜ頭が丸いのか」といった声も出ました。考え始めれば、次々に疑問が生じてきかねません。それに対して、プロジェクトメンバーが説明しても、納得してもらえるかどうか分からない。

そこで、担当常務に初めてwakamaruをお披露目するときには、デザイナーの喜多俊之さんに来てもらい、プレゼンテーションをしてもらいました。喜多先生は「wakamaruとはこういうもの」というコンセプトを明確に持った上で、デザインしてくださいました。何が正しいか分からないけれど、「世界的に活躍するデザイナーの喜多先生が、熟考した上で作った製品」となれば理解を得やすいと思ったのです。結果的には、それが奏功したのか、途中で案がひっくり返るといったことはありませんでした。

wakamaruをデザインした喜多 俊之氏

■wakamaruは1体157万円5000円という非常に高価格な製品です。どんな購買層を想定していますか。

長島 開発していく上では、ある程度、対象を絞る必要があったので、「1人住まいの高齢者」を想定して作りました。しかし、機能・サービスから言えば、他の層にも十分、利用してもらえると思います。ただ、身長100cm幅45cmほどあるwakamaruが移動できるだけの広い家で、本体に157万5000円、毎月の保守サービス料1万500円を払えるとなれば、富裕層ということになるのでしょう。

■多少、機能を落として安くすることで販売台数を増やそうとは考えませんでしたか。

長島 それも一つの方法だったでしょう。けれど、やはり「あの機能をつけておけば」と後悔はしたくなかった。今回、100台が順調に売れれば、wakamaruの廉価版を考えることがあるかもしれません。それは次の課題です。

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