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アップルを作ったもう1人のスティーブの話

2008年8月29日

初めてスティーブ・ウォズニアックの話を聞いた。先週サンフランシスコで開かれたインテルの技術者向け会議Intel Developer Forum(IDF)でのことだ。

ウォズニアックは、もちろんスティーブ・ジョブズとアップル・コンピュータ(当時)を共同設立した立役者。アップルが軌道に乗って後、1987年に職を辞し、小学校でコンピューターを教えたり、NPO活動をしたり、あるいは通信関連のスタートアップを起業したりしてきたが、なかなか人々の面前に出てくる人物ではなかった。私もシリコンバレーに来て10年以上過ぎたが、ウォズニアックの話を生で聞く機会は、なぜかこれまでなかったのだ。

「僕はひどくシャイで……」。IDFでの登場は対談という形式だったが、ウォズニアックが何度も口にしたのは、このことば。本当に、クマさんのような外見は、見るからにシャイそうだ。

この対談でよくわかったのは、ウォズニアックは根っからのエンジニアだということ。彼によると、ジョブズはすぐに「さあ、売りに行こうぜ」と言う、商売っ気たっぷりのタイプ。しかも「自分のなりたい者になれると信じていたし、企業を経営するのに関心があった」らしい。けれどもウォズニアックは、自分が楽しめるものをコツコツ続けていれば幸せを感じるタイプだったとか。きっと弥次さん、喜多さんのようなコンビだったのだろう。

うーん、とうなったのは、次のことば。

「エンジニアが何かを達成しようとするならば、独立独歩の人間でなければならない。自分のやりたいことにとことん打ち込む。そして、金がなくても、リソースがなくても、気にすることはない。それが返って役に立つことがあるんだ」

ウォズニアックは、決して他人のデザインを参照したりすることはなかったそうだ。ただ、その下部構造であるアーキテクチュアは参考にする。そのアーキテクチュアをじっくり見ているうちに、頭で何かがひらめき、まったく新しいデザインのアイデアが出てくるのだという。

「決して、他人の言うことに振り回されるな。自分のやり方を正しいと信じ続けるんだ」

■続きの内容はPC Onlineのこちらをご覧ください。

瀧口 範子

フリーランスの編集者・ジャーナリスト。シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)がある。1996-98 年にフルブライト奨学生として(ジャーナリスト・プログラム)、スタンフォード大学工学部コンピュータ・サイエンス学科にて客員研究員。

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