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(織田 浩一、水野 さより=デジタルメディアストラテジーズ)

3日間にわたるad:techが幕を閉じた。

これまでのad:techでは、消費者のメディア接触の変化に合わせ、どのように情報を届けることができるか、リーチの変わりにどれだけターゲットを絞り関連性の高い情報を届けるか、マーケティング上の投資対効果をどのようにトップマネジメントに見せていくか、など、デジタルメディアだからこそ可能な技術を啓蒙してきた。そしてその結果、旧来のマスメディア広告の効果に対し懸念を持つ広告主が、デジタルメディアへ予算シフトを発表するという流れを作るのに一役買うこととなった。

デジタルメディア市場を牽引し、この市場での展示会ではトップの地位を確実なものとした10年目の今年、ad:techは次のステップとして、同業界の継続的発展のために、どのように新しいメディアを育てていくか、デジタルメディアに馴染みのない人たちをどのように取り込むか、そしてデジタルメディア業界でどのようにビジネスを拡大させていくかと言うことが全体のテーマとなっており、それぞれの課題についてのプレゼンテーションが、各日程の冒頭のキーノートで語られていた。

そして3日目の本日は、上記テーマの最後、デジタルメディアビジネスをどのようにして国際的に拡大させるかと言うキーノートプレゼンテーションが行われた。

Susan Bratton氏の紹介を受けて壇上に上がったのは、「On Billion Customers:Lessons From the Front Lines of Doing Business in China」という本の著者で、投資、ビジネスアドバイスなどを行い、Black Inc ChinaのトップでもあるJames McGregor氏である。

James氏は、ウォールストリートジャーナル紙中国支社のトップを勤めるなど、長年にわたり中国のビジネス環境について調べ、また起業やパートナーシップの助けなどを行ってきており、中国でビジネスを成功させた300人以上の人にインタビューを行って著書を書いている。

そのJames氏から、まず初めに中国市場でのネットビジネスが生まれる社会的背景、政府との関係、国民性などが語られた。この国は全く資本主義の国であり、偶然に共産主義になったと言い、お金を持つことに対してものすごく肯定的な文化が、リスクを取る起業への原動力となっており、インターネットがその新しい場を提供した。だが、同時にその文化は時に個人間の競争を生み、チームワークの難しさや、西洋の文化から見ると起業した会社のトップが専制的な体制を生むと言う。アメリカの企業で成功してきた中国人たちが、中国に帰って起業すると、それまでとは違いイエスマンばかりを周りに集める専制的なCEOなどになるというような例も取り上げ、彼らの失敗から次の世代のCEOたちはスタイルが変わっていくのではないかと述べた。

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