アメリカにおけるCookieをめぐる議論
話の発端は、3月半ばにJupiter Researchが、2004年にはネットユーザーの58%がCookieを消去しているという調査結果を公表したことだった。しかも、39%が毎月、17%が毎週、10%が毎日消去しているのだという。それまで、Cookieを消去するという問題はあるにせよ、業界ではそれほど大きな影響があるものとは考えられていなかった。
ご存知のとおりCookieは、ユーザーがWebサイトなどを訪れた時にブラウザを通してユーザーのPCに格納されるもので、ユーザーがそのサイトにサインインするのを自動化するようなメリットもある。それと同時に、サイトや広告主にしてみると、ユニークビジター数や配信される広告のブラウザ上での出現頻度を決めたり、行動分析型ターゲットのように一つのサイトでのプロファイルを使って別のサイトで広告を配信したりということにも使われている。毎週、毎月、毎日これだけの人がCookieを消去しているとなると、サイトで別々の人と思っていたユニークビジターは大幅に少ないということになり、広告費に影響をもたらす問題となる。
最近、個人情報の問題は大きな注目を集めており、Internet ExplorerやFirefoxなどのブラウザでは比較的簡単にCookieを削除する機能が付いている。また、AdwareやSpywareの問題が一般の新聞などでもニュースとなっており、止められないポップアップ広告に嫌気がさしたユーザーは、AdwareやSpywareをブロックするツールを手に入れるようになった。そのようなツール業者の中には、「Spywareなどと同じようなことをするCookie」というような実態を表していない広告により販売を伸ばそうとしている会社もあり、ネットユーザーのCookieへの恐怖を煽っている。
このJupiter Researchの調査内容に対して、広告配信ネットワークのAtlasでは反論するレポートを出した。ネットユーザーは調査ではこのように答えているものの、実際の行動は必ずしも実態を反映していない、というものだ。具体的には、毎週削除していると答えたというユーザーでも平均45日間はCookieを保存していたし、毎月と答えたユーザーも59日などという結果が出たのだった。
next: このような調査と平行して…
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