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欧米での企業ブログのケーススタディ(9)

2005年4月14日

今回は、建築業界の企業ブログを見てみよう。建築業界は、Webマーケティングが得意と評価される分野ではない。ブログなどという新しい手法についても着手が遅いのが現状ではないだろうか。しかし、2003年1月から企業ブログを続けている建築会社がある。Northfield Construction Companyで、ブログは社長のRay Cox氏によるものだ。

Northfield Construction Companyは、ミネソタ州ミネアポリス・セントポールから45分ほどのノースフィールドにある社員数名の建築会社だ。ノースフィールドは、人口が1万8000人ほどの小さな都市で、小さなコミュニティにおける建築会社は、そのコミュニティとともに存在し、そのコミュニティからの仕事が主で、コミュニティでの様々な問題と直結している。このため、ブログなどを使ったパーソナルなコミュニケーションは有効だ。

このブログは、決して広告代理店やデザイン会社が作るようなデザイン的に優れたサイトとは言いがたいが、逆に小規模企業での社長ブログらしく、不器用ながら手作りの感じがして、社長の個性がそのままでてくるような感じとなっている。

内容は、現在、進んでいる仕事の進行状況や、社員と家族の紹介、Ray Cox氏の家族の話題、ノースフィールドで行われたイベントなどの様子などを伝えている。週に1回程度内容は更新しているという。

実際にブログを見るとよくわかるが、建物を作っていくプロセスというのは、とてもブログに合うコンテンツだ。特に建築のプロセスを知らない者にとっては、どのように建物が建てられていくかを時系列で見るだけでも興味深い。今までは、おそらく建物のポートフォリオという形で完成した建物の写真などを見込み客などに見せることはあっても、建築現場に直接足を運ばない限り、その進行状況は見ることが難しかっただろう。その建物建築の依頼主であればもちろん足を運ぶだろうが、見込み客ではそれが難しいだろうし、運んだとしても一回限りという感じで、どのように作業が進んでいるかを知ることはなかなかできなかったのではないかと思う。

また、このようにコミュニティに根ざした事業をしているので、どの建物がNorthfield Construction Companyによって建てられたかを知ることが重要だ。工事現場を想像していただくとよくわかるかと思うが、建てている最中は柵等に誰が施工主でというような情報は出ているものの、一旦完成してしまうとその情報はなかなか見つけにくい。もちろん、上記の内容は企業サイトでもできることだ。だが、それらの情報に、社員の紹介やコミュニティで起こったイベントの報告などを付け加えたり、コミュニティや会社で起こる様々な事件についても伝えているところがブログらしい。

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