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ブログを使ったコミュニケーションが盛んに

2005年5月23日

「進化する口コミ」。日経ビジネス2005年5月9日号の特集タイトルです。この特集で強調されていたのは、ブログでの発言をはじめとするネット上の口コミが、企業や商品をマーケティングする上で無視できない存在になっている、ということでした。

それを裏付けるように、企業がブログを利用する事例が昨秋ごろから増えてきています。特に今年に入ってからは、新聞をはじめとするメディアで、「ブログ」の見出しを見ない日はないほど頻繁に取り上げられるようになってきました。

企業がビジネスを行うにあたってインターネットが不可欠な存在になっているのと同様、マーケティングを考える上で、ブログの存在は無視できないものになってきていると言っていいでしょう。

ブログがもたらす本質的な価値、それは新しいコミュニケーション手段の提供に他なりません。ブログは、企業や商品についての「評判」を消費者同士が交換し合うための画期的なツールであると共に、企業が消費者の目線に立ち、消費者とコミュニケーションを取っていくためのメディアなのです。ブログの登場は、“ネット・コミュニケーション革命”と言っても過言ではないでしょう。

ブログとは何か?

ブログの定義はさまざまで、答える人の数だけ定義がある状況です。米国では「Web 2.0」つまり「Webのバージョン2」と言われており、10年以上前に登場したWeb(World-wide Web)の進化版であると位置づけられています。

私自身は、「簡単に更新できるWebサイト」と考えています。したがって、頻繁に更新されているWebサイトは、個人のものでも企業のものでも「ブログ的」であると思います。ブログツールの特徴は、コンテンツをネット上に簡単に公開・更新できるようにすることでコミュニケーションを円滑化する、ということに尽きるでしょう。

メールを上回るマーケティング効果

日経ビジネスの特集を見るまでもなく、マーケティングの世界では、口コミに対して非常に高い関心が寄せられています。

ただし、これは今に始まったことではありません。1990年代の終わりには、インターネットを使った「バイラル・マーケティング(ウイルスのように次々と情報が広まっていくのを利用したマーケティング)」などが注目されていました。例えば無料メールサービスの「Hotmail」(1997年に米マイクロソフトが買収)は、電子メールを使った口コミを通じて、たった18カ月の間に、会員数を1200万人まで増やすことに成功しました。

ブログを使った口コミ効果は、メールによる口コミ効果をはるかに上回ります。なぜなら、メールによるコミュニケーションが特定の人(基本は1対1)への情報提供を前提にしているのに対し、ブログによるコミュニケーションは、不特定多数と情報交換できるからです。この性質を技術的にサポートするのが、「トラックバック」や「RSS」、「Atom」といった業界標準仕様(プロトコル)です。

ブログを通じて発信された情報は、検索エンジンやRSSなどを通じて、通常のメールやWebより速く、広く流通します。さらに、流通した情報に対するコメントやフィードバックも、「コメント」や「トラックバック」といった仕組みがあるので、ブログのツールやベンダーの違いを超えて効率よく流通します。結果として、多くのユーザーが知らず知らずのうちに円滑なコミュニケーションに参加することになるのです。

次回は、ブログをマーケティングに利用する際の三つのフェーズについてお話します(5月30日の掲載予定です)。

トラックバック:ブログの最も特徴的な機能として広く紹介されている。大量に作られるブログ記事と関連する情報を容易に繋ぎ合わせることができる。

ブログ上に掲載される記事の個別のページに対して、その記事に関連する情報を掲載したWebページへのリンク、いわゆる逆リンクを相手に自動的に掲載してもらうための機能。自分からリンクしたWebページにトラックバックを行うことで、Webサイトの双方向性を実現できる。

RSS:Webサイトに掲載される記事の見出しや要約、内容を配信するためのXMLフォーマット。RSSリーダーと呼ばれる専用ツールを利用して、Webサイトの更新情報を効率よく集めることができる。ブログツールはRSSを自動的に作成するので、近年急速に普及。ニュースサイトやポータルサイトでもRSSの配信を行うところが増えてきている。

Atom:Webサイトに掲載される記事の見出しや要約、内容を配信するためのXMLフォーマット。RSSとほぼ同様の機能を持つ。RSSには異なる複数のバージョンが存在したため、統一で混乱した。新たに、相互互換性の向上を目指して策定が進められている。

コメント:Webページに掲載された記事に対する読者からの意見を受け付ける機能。ブログでは、話題ごとに個別のWebページが作成される。それぞれのページに、個別にコメントできるようにするのが一般的である。

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Webディレクターをしているものですが、最近はクライアントからブログに関する積極的な問い合わせも増えてきました。
効果的なブログマーケティングについて勉強、実践しているところですので参考にさせていただきます。

次回も楽しみです。

私も昨年11月からドリームゲート「起業家100人挑戦者日記」に参加現在もブログに書き込んでいます。
自分の思いや仕事上の情報を発信できるのがいいですね。
ブログの効果で検索サイトも上位に進出していますが、いい面ばかりではありません。
アダルト的な書き込みも結構あります。遊び、仕事などと使い分けてブログを利用したいですね。

関 信浩(せき・のぶひろ)

ブログ基盤のベンダー シックス・アパートの代表取締役

1969年10月東京生まれ。1994年東京大学工学部卒。1994年から2003年まで、日経BP社で編集や事業開発に従事。2002年米カーネギーメロン大学ビジネススクールで経営学修士(MBA)を取得。在学中に、ビジネスプラン・コンテストで特別賞などを受賞。 2003年12月シックス・アパート株式会社を設立し代表取締役に就任。米Six Apart Ltd. Executive Vice President & General Manager of Japanを兼務。

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