このページの本文へ
ここから本文です

社内の情報共有に生かす(1)

2006年5月30日

(関 信浩=シックス・アパート代表取締役)

日本企業は、組織やシステムの構築に熱心に取り組む風土を持っていると言われます。中でも、社内の情報共有のシステムに関してはどの企業も興味があるよう。この分野に対応する製品を、マイクロソフトやオラクル、ロータス、サイボウズといった名だたる企業が販売しています。IT(情報技術)を導入することで、効率化・利便化が望まれている分野です。

実は最近、こうした社内の情報共有システムに、ブログが使われるケースが増えてきています。ブログの新しい使い方として注目されるようになりました。これから数回にわたって、「企業内の情報共有」におけるブログの役割について話してみたいと思います。

なんとなく使いづらい情報共有システム

社内の情報共有システムについてよく聞くのが、「我が社が導入している製品は、あまりよくないんですよ…」という話です。「使いにくい」と一言で片付けられてしまうこともあります。でも、よく聞いてみると、製品の欠陥というよりは、「なんとなく使いづらいから使わなくなった」という話が多いよう。なぜこのようなことが起こるのでしょうか。それは、「情報共有システム」とひとくくりに分類されている製品が、実は非常に多様なものだからではないでしょうか。

それぞれの製品が対象とするユーザー規模だけを見ても、大企業向けのものから中小企業向けのもの、果ては社内の1プロジェクトに向けたものまで存在しています。製品の多さが導入担当者を悩ませています。さらに、製品が持つ個性や想定する用途、使いやすさや価格などを考慮しなければならないとすると、選択は至難を極め、「代理店の薦めで決めた」、「ネームバリューで決めた」ということ陥りがちです。

本当に考慮すべきなのは、「その製品が自社に適しているかどうか」ということです。自社の組織を客観的に分析し、情報共有のあるべき姿を見極めるのは確かに簡単ではありません。しかし、この作業を省略すると、意義のある情報共有システムにすることができません。

情報共有の5形態

ここで、社内の情報共有システムにおける五つの利用形態を紹介します。

シックス・アパートは野村総合研究所と共同で、社内の情報共有システムに関する調査を行いました。その結果、「対話」、「日報」、「申し送り」、「底上げ」、「たばこ部屋」という五つの利用形態が明らかになりました。こうしたネーミングは、日本の職場環境をうまい言葉で表現しているので、直感的に場面を想像しやすいのではないでしょうか。専門職が多い業種では、これらに、「ミーティング管理」、「自己アピール」が加わります。これで、ほぼすべての利用形態を網羅できているでしょう。

それでは次回から、各利用形態の詳細とそれに対応する業種、それぞれの利用形態におけるブログの利用事例を挙げていきます。

関 信浩(せき・のぶひろ)

ブログ基盤のベンダー シックス・アパートの代表取締役

1969年10月東京生まれ。1994年東京大学工学部卒。1994年から2003年まで、日経BP社で編集や事業開発に従事。2002年米カーネギーメロン大学ビジネススクールで経営学修士(MBA)を取得。在学中に、ビジネスプラン・コンテストで特別賞などを受賞。 2003年12月シックス・アパート株式会社を設立し代表取締役に就任。米Six Apart Ltd. Executive Vice President & General Manager of Japanを兼務。

あなたのご意見をコメントやトラックバックでお寄せください

記事検索 オプション

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。

ご案内 nikkei BPnetでは、Internet Explorer 6以降、 Safari 2以降、Opera 8以降、Netscape 8.1以降またはHTML 4.01/CSS level 1, 2をサポートしたWebブラウザでの閲覧をお勧めしております。このメッセージが表示されているサポート外のブラウザをご利用の方も、できる限り本文を読めるように配慮していますが、表示される画面デザインや動作が異なったり、画面が乱れたりする場合があります。あらかじめご了承ください。

本文へ戻る