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知的財産面の環境整備は進んだのか?

2005年9月29日

オープンソースソフトウエア(OSS)の発展において、「障害」の一つと言われているのが知的財産にかかわる問題だ。2003年、米国のSCO Groupが「Linuxは、SCOが持つUNIXの知的財産権を侵害している」として、Linuxを使用しているユーザーと米IBMに利用料の支払いを求めた。「OSSは安心して利用することができないのか?」との疑問を多くのユーザーが抱くきっかけとなった。

その後、時間が経過し、OSSにかかわる多くの人が「SCOの訴訟は大きな問題とならなくなった」と証言するようになった。現在、OSSをめぐる著作権、特許権など知的財産権の問題はどうなっているのだろうか?

予想よりも問題が拡大しなかったSCO訴訟

「SCO問題は、すでに過去のこととなった」。Open Source Development Labs(OSDL)のCEOであるスチュアート・コーエン氏はこう宣言した。OSDLは、Linux の成長と企業情報システムにおけるLinuxの利用促進を目的として設立されたNPO法人。米国のIBM、HPをはじめ、NEC、富士通、日立製作所など日本企業も参加している。Linuxの開発者であるリーナス・トーバルス氏が所属する団体としても知られる。

コーエン氏は、「SCO問題は、OSSにかかわる人の、著作権や特許についての認識を高めるよい機会となった」と説明。問題はすでに沈静化していると強調した。

Linuxが普及し始めた時期、ユーザーやベンダーが不安視したのが、著作権や特許といった知的財産権に関する問題であった。

「万が一、Linuxの中に商用ソフトのコードが紛れ込んでいたら? 利用を始めてから、『そのコードには我々が著作権を持っている』と主張する企業や、権利を持つ団体が登場する可能性があるのではないか?」こんな不安を口にする人も多かった。

2003年、SCOが起こした訴訟は、そんな不安が具現化したものだった。現状でも、この裁判は決着がついているわけではない。SCO対IBMの裁判は現在も進行中だ。

しかし、現在のところ問題は拡大していない。SCOに対して批判的な意見が相次いだことに加え、SCOによる、IBMの違法を証明する証拠の提出が遅れていることなどが理由だ。

next: OSSの利用を法的にサポート…

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