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すべての道はSOXに通ず

ごく普通のIT関連の記者会見やセミナーに顔を出しても、SOXの3文字に出くわすことが多くなった。配付資料や講演資料には「SOX」、「内部統制」といった言葉が記載されている。SOX法関連の製品発表などではない、通常のコンピューターハードウエア、通常の業務用パッケージソフトウエアの発表資料を読んでいても「SOX」が出てくる。

業務用パッケージは分かるが、ハードウエアとSOX法に何の関係があるのか、と思われる読者がおられるだろう。筆者も最初は首をひねった。ここで言うハードウエアはもっぱら記憶装置のことである。SOX法に対処しようとすると、日々の活動についてかなり詳細な実績記録を残しておかなければならない。従って記憶装置が重要になる、という理屈である。

商魂たくましいIT業界の動きを見て、大いに刺激を受けた。ビジネスマンはすべからくビジネスを考えるべし。筆者は日経ビズテックという技術経営誌の編集者であり、並行して本欄にコラムを書いている。しかし、そんなことをしている場合ではない、という気がしてきた。IT業界を見習って、一刻も早く、「15分で分かる日本版SOX」という本を出し、「2時間で分かる日本版SOX」というセミナーを開催し、一儲けしなければならないのではないか。

本やセミナーの題名を考えるために、検索エンジンを使って少し調べてみた。「SOX」と入れると実に4180万件がヒットした。当然この数字には英語のサイトを含む。これに対し、「日本版SOX」は11万3000件。内部統制は65万8000件であった。やはり「日本版SOX」がよいようだ。この言葉が流行語になるのは、もう間もなくだ。

アクセルを踏まないならブレーキは不要

日本版SOXで一儲けしたいというのは無論、冗談である。そもそも日本版SOXについて、筆者が言いたいことを伝えるためには、15分間も、ましてや2時間もいらない。1分間で十分である。以下にそのことを書く。

「アクセルを踏む込むためにブレーキを整備しよう」。

以上である。1分もかからなかった。これだけでは分かりにくいかもしれないので補足する。成長をしていくために企業は、時に、リスクを承知のうえで積極果敢にアクセルを踏まなくてはならない。しかし暴走は株主や社会から許されない。従って、日本版SOX法(主に内部統制)というブレーキを整備しておく必要がある。つまり、アクセルを踏んで前に進もうとする意思があってこそ、ブレーキの意味が出てくる。

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