団塊世代マーケットが熱い!
2007年から団塊世代(1947年~49年生まれ)が60歳定年を迎える。言い換えれば、2年後から団塊世代の余暇時間が急増してゆく。余暇関連のサービス産業も当然、需要増が見込める団塊世代マーケットに熱い視線を浴びせる。
三世代のクルーズを狙う
7月上旬、世界第2位のクルーズ会社である米ロイヤル・カリビアン社(本社マイアミ市)のマリア・サストーレ副社長がセールス活動のため来日した。同社は30隻のクルーズ船を保有し、カリブ海やアラスカ、カナダ、ハワイ、南米、ヨーロッパなどの海域で運航させている。3泊4日の手軽なショートクルーズから7泊8日以上の本格的なクルーズまで、品揃えは豊富だ。サストーレ副社長が言う。
「日本の団塊世代マーケットに注目している。彼らの可処分所得がほかの世代に比べて多いからだ。今後は、特に子と孫を連れた団塊世代のグループ旅行を狙いたい。日本でも団塊世代がリタイアして暇が増えれば、米国のように複数世代のグループ旅行が盛んになるだろう」
ゴルフ場に電動カートが増える理由
ロイヤル・カリビアン社のようにマーケット分析に熱心な米国企業が、カネとヒマを持つ日本の団塊世代に注目するのは当然のことと言える。日本のゴルフ場を買い漁る米投資ファンドのローンスターや米大手投資銀行のゴールドマン・サックス(GS)もしかり。事情通のゴルフジャーナリストが言う。
「今の20代、30代と違って、団塊世代はゴルフに慣れ親しんできた世代だから、定年になって余暇が増えれば必然的にゴルフ場で過ごす時間も増えるはず。緻密なシミュレーションを行うローンスターやGSは、日本の団塊世代の定年期入りを見越して、ゴルフ場に投資しているのだろう。ローンスター系のゴルフ場管理会社であるパシフィック・ゴルフ・マネージメント(PGM、東京・港)と、GS系のアコーディア・ゴルフ(東京・渋谷)による電動カートの積極的な導入も、老人ゴルファーに快適にプレーしてもらうための投資という意味合いがある。キャディーレスによる人件費削減、プレーのスピードアップ、そしてゴルファー高齢化対策の3つが電動カート導入の目的だ」
富裕層の団塊世代に照準
団塊世代はお金を持っている、と一口に言っても、この世代でも資産格差が確実に拡大している点に注意したい。大手金融機関の幹部がこう語る。
「今、50代後半から60代半ばにかけての世代は、バブル時期に多額の住宅ローンを組んだり投資用のマンションやゴルフ会員権に手を出したりしてひどい目にあった人が多い。彼らにバブルの後遺症が重くのしかかり、資産の二極分化はどんどん進んでいる」
そうした状況のなか、資産面で勝ち組となった団塊世代に照準を合わせる余暇関連のサービス企業の動きも目立つ。エイチ・アイ・エス(HIS)が6月下旬に東京で開設した海外旅行のオートクチュール専門店、「銀座ヴィヴァレット」はその一例だ。この新店舗はビジネス・ファーストクラス利用商品を取り扱うが、HISによるとターゲットはずばり数年後に退職する富裕層の団塊世代。利幅の大きい商品はやはり魅力的なようだ。
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