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失注の原因を探る

加えて、ユーザー企業は夜間もECビジネスを展開することから、サーバーの運営・保守管理も当社に任せてくれる。1システム当たり毎月20万円くらいなので、100システムあれば月額2000万円の収入になる。これはストックビジネスである。

──総勢200人のうち約70人が営業である。ここにも同社の特色がある。

 営業はマーケットリサーチという役割もある。開発したパッケージが「本当に売れるのか」「市場に流通できるか」などを判断するためにユーザーの声を聞く。そこから「こうしたほうが売れる」となれば、すぐに方向を変える。ユーザーの声を聞いた営業が、開発したプロダクトをくそミソに言えば、技術者は「売れないのならしょうがない」となるだろう。技術者の独りよがりはだめ。「いいものを作れば売れる」と思っているソフトベンダーもあるだろうが、マーケット志向が大切だ。

──この4月20日、大証ヘラクレスに上場した。林は公開で得た資金を、人材の確保や事業の拡大、拠点の増設、プロダクトの研究開発などに充てる考えだ。

 当社の強みは営業、開発、ネットワークが三位一体なことと、やろうという社員のパワーがあることだ。だからこそ率先垂範、自らが先頭に立ち、引っ張っていき、適切な指示をする。そのためには現場の情報を毎日聞いたり、営業マンの成功事例などの情報を共有したり、商談で負けたらその理由を分析したりもする。「機能が劣っていたのか」「サービスが悪いのか」などといった失注の原因をつかみ、それを改善する。

ここが当社の原動力にもなっている。(文中敬称略)

■林 勝(はやし まさる)氏の略歴
1945年5月新潟県生まれ。68年3月慶応義塾大学工学部卒業、同年4月三井造船入社。71年3月白坂産業入社(現ソフトクリエイト)、同年4月取締役、82年4月社長に就任。

注)本記事は日経ソリューションビジネス2005年6月30日号「明日に駆ける」に加筆・修正したものです。

田中 克己

日経コンピュータ副編集長、日経ウォッチャーIBM版編集長、日経システムプロバイダ(現日経ソリューションビジネス)編集長などを経て2004年1月から主任編集委員。20年以上、IT産業の動向をウォッチし続けている。現在、日経ソリューションビジネスで「明日に駆ける」を連載中。専修大学兼任講師(情報産業)。

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