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アウトソーシングに沈黙するITシステム責任者

2005年4月19日

「アウトソーシングの検証には沈黙するしかない」。こんなことを思い始めるユーザー企業のITシステム責任者がいるそうだ。コスト削減や品質向上などを期待して、大手ITベンダーやITサービス会社に運用などの業務を委託したことを検証する段階にきていても、そもそもアウトソーシングの目的・目標が不明確なままスタートしてしまったことが沈黙の背景にある。ITシステム責任者は困惑する。

大手ITベンダーがアウトソーシング事業に本格的に乗り出して10年が経った。運用系を中心に外部企業に委託することで社内よりコストが安くなるという魅力で動いたユーザー企業は少なくない。だが、契約して数年が経過した今、アウトソーシングに対して「コスト削減が期待したほどでもなかった」「外部委託したメリットが見いだせない」「アウトソーサの対応が遅い」「品質に難点がある」などアウトソーサへの不満、不信がくすぶり始めている。

もちろんアウトソーシングを高く評価するユーザー企業もあるだろうが、「アウトソーシングって一体なんだったのだろう」と自問自答するITシステム責任者が所属するユーザー企業に共通点がある。負け組、丸投げ、構造改革などだ。業績不振に陥った結果、手始めにITシステムの運用から外部委託に踏み切る。IT部門の人員削減あるいはITシステム子会社を売却したユーザー企業もある。どちらにしろ「本業ではないから」といった理由からだ。ITベンダーがユーザー企業にコアコンピタンスに集中し、ノンコアを切り出せと訴えたこともある。

経営者らの考えを聞き出す努力

こうしたユーザー企業のアウトソーンングの目的は、基本的にコスト削減である。ところが安くすることが前提なのに、どの程度にコストを抑えるのかが明確になっていないユーザー企業もあったようだ。言い分は「将来の(企業の)姿が見えないし、技術革新も分からないのだから、10年間のITシステム費用を予測できないはずがない」といったことだろう。ならば、どうようにしてアウトソーシングの料金を決めたのかという疑問がわく。

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